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空気猫

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初のスレナル。世界で一番可愛くて凶悪な君。つまりカカシ先生はどМになりました!







跪いて足を舐めろって言ってるだろうが!

「ナルト~。担任の先生から愛の野菜宅配便ですよ~」
今日も齢12歳の子供の家に不法侵入を果たした上忍は、窓を開けたと同時に手裏剣の嵐に見舞われた。
カッ カッ カッ カッ!カカシの顔のすぐ横を手裏剣が通り過ぎる。あと数秒でも避けるのが遅れたら、上忍の耳は綺麗になくなっていただろう。
「うるさい。目障りだ。出て行け、変態教師」
「酷~い。せっかくナルトの大好きなモノ持ってきてあげたのに~」
「野菜は嫌いだっつったろ。ボケ」
「違いまーす!これは、カモフラージュ。本命のプレゼントは中に隠してありまーす

「………」
そこでナルトは、巻物に落としていた視線を初めて、上忍へと向ける。
「うわぁ、今日も世界で一番可愛いご尊顔。その冷たい顔で容赦なく見詰められるだけで、オレは天国にイっちゃうよ」
ナルトは、背中にすりすりと頬ずりをする上忍を引っぺがし、床に叩きのめしつつ、上忍が持って来た野菜一杯の籠を取り上げる。次の瞬間、碧い瞳が大きく見開かれた。
「これ、オレが前から気になってた秘術の巻物じゃねぇか!どこで手に入れたんだ、カカシ!」
「ふふふー。オレのツテを見くびってもらっちゃあ、困るよねぇ。もぉ、ナルト。オレってばナルトにとってそんなに頼りになる男かな。参ったな、カカシ困っちゃうなぁ」
「――で?」
「えっとぉ、たまたま岩隠れに任務があった後輩に頼んでちょっと任務変わってもらってぇ、死にそうな目に遭って取ってきてましたぁ」
「ふぅん」
「ね。いい暇つぶしになりそう?」
「おまえにしたら、上出来だ」
新しい玩具を与えられた子供のように、暗号文になっている巻物に目を落とすナルトに満足して、カカシは「はぁ…」幸せそうにため息を吐いて、座っているナルトの細い胴に腕を回した。
「おい。触るな」
「だーめ。今は過酷任務の疲れをナルトで充電している最中なんだから」
「言っておくけど、おまえの性的嗜好は世間一般的にも常識的にも、完全にNGだからな」
「はぁ~。もっと罵って、ナルト。可愛いなぁ」
ゴミ虫を見るような、蔑んだ視線で見降ろすと、カカシがハァハァと息を荒くしていた。
例えば、毎晩、こいつの脳内で自分がどんな辱めを受けているかなんて。
怖くて、怖くて、聞けやしない。
世の中には知らなくていいことがたくさんあるのだ、とナルトは齢12歳にしてよーくよーく知っていた。だからぐっと我慢するのだ。
「今にきちんとした恋人を作って、おまえを捨ててやる」
「へぇ?でも、それはナルトには無理な話じゃない?」
「馬鹿にすんな。オレにだって可愛い恋人くらい出来る!」
おまえのように経験豊富ではないけど、憤怒するとカカシが余裕の顔でケラケラと笑う。
「だって、ナルトに愛を囁ける実力を持ってる奴なんて、この里でオレくらいでしょ…?」
「そりゃ、おまえは里で1,2を争う実力の忍だけど、どうしてそれと愛がなんとかになるんだ。関係ないだろ?」
「ナルトは自分より格下の奴は寄せつけてくれないでしょ…?」
こうするのもオレレベルの忍じゃなきゃ無理でしょ、と床に寝転がったままぎゅうっとナルトを抱き締める。
「最低、自分で自分の身を守れる奴じゃないと、おまえは背中を預けてくれないでしょ?」
「………」
「それでおまえと互角に渡り合えて、適度に嘘が上手くて、いざという時フォローが出来る奴。この里でこの条件を満たしている優秀な忍はオレくらいだもん」
カカシの頭のネジが百本くらい外れているような理論が果たして世間一般に通るかは別として、ナルトは仏頂面で黙り込んでしまった。
「ったく。おまえも物好きな変人だよな」
天才と言われているくせに、何をトチ狂ったか里の嫌われ者である自分を「好きだ」という。容姿も天下逸品、忍としてはエリート人生を送ってるカカシが、己に好意を寄せるのかわからない。
そのうえ、14歳も年下の部下、それも九尾憑きの子供のことを、好きだと公言して憚らないのもナルトからすれば、信じられないことだ。
ナルトにとって、人からどう見られているか、というのはかなり重要なことだからだ。ドべで、ちょっと天然で無邪気なお子様を演じているのもそのためだ。
この世に生まれ出て十数年、里の中で身を守るため演技をし続けることは習慣化しつつある。だから、大事な恩師や、友人、仲間たちすら騙している己を、汚く思うことはあっても、好きになることはない。
それなのに、カカシは素のままの「ナルト」が好きだという。
表も裏も全てひっくるめて「うずまきナルト」という人間を愛しているのだと、気持ち悪いことをいう。本人ですら、好きになれない人間を好きだというカカシの変人っぷりは呆れを通り越して理解不能だ。
「おい、ショタコン。そこでハァハァしてないで、肩くらい揉め」
「ナルト~。オレも、違うところが凝っちゃったよ。ナルトに揉んで解して欲しいなぁ」
「……どこが?」
「こ、こ

カカシが指差したのは、大人の下半身。ナルトは盛大に頬を引き攣らせて、カカシの胴体に蹴りを入れた。
「ほら。そんなに、オレが好きなら、たっぷりと足の裏で踏み潰してやるよ。ど変態」
床に昏倒したカカシをナルトは容赦なく踏み付ける。だが、とても幸せな顔で、ナルトに足蹴にされて、はふはふと息を乱す上忍が一名。ナルトは足の裏に生温かいものを感じて、ぞっと蒼褪めた。まだ、たった12歳なのだ。汚れた大人の世界を理解するには、可哀想な年齢だろう。三代目もよく零すくらい、ナルトは突出した忍能力に比べ、身体的にはまだ幼い。
「ねぇ。ナルト。そろそろ、オレの恋人になってよ?」
「そこで犬のマネしながら、3回周ってワンって言うなら、考えてやらなくもない」
すぐさまに床に這い蹲った上忍にうんざりとする。今すぐ蹴りあげたい、と心底ナルトは思った。興奮と高揚で大人の目が血走ってるのは気のせいか。駄犬兼里で1、2の実力を争う上忍の隠れた姿に、ナルトは憂鬱なため息を落としたのだった。




 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
カカシ先生幸せそうだ。
後輩→ヤマトさん
頼んで→「無茶言わないで下さいよォ」と半泣きになる後輩を脅して
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空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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管理人の生態
自己紹介
名前    空気猫、または猫
職業    ノラ
趣味    散歩・ゴミ箱漁り
餌      カカナル
夢      集団行動
唄      椎名林檎
性質    人間未満

日記    猫日和

ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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