空気猫
空気猫
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
二連続更新。
その瞬間は突然やって来た。ナルトが休憩がてら店の螺旋階段の中腹にぼんやり座って街を見ていた時、慌てた様子でカブトがやって来たのだ。
「オレに遺産相続?」
誰が?と怪訝そうにナルトが首を捻ると、「猿飛商事の会長さんだよ」という答えが返って来る。
「さっき弁護士の人がやって来て、きみに遺産を分割したいって。息子さんもお孫さんもその条件で納得したらしい」
「な、なんでオレに…?」
唖然とするナルトの前に一枚の紙面が差し出される。そこには最期の時間を穏やかに見守ってくれたナルトへの感謝の言葉と、ちょうど一億円分の金額が記載された小切手。
「親族の方々も最期を看取ってくれたきみに是非受け取って欲しいそうだ。これは君のお金だよ」
「で、でもこんな大金…受け取れませんってば」
「依頼人は、きみの〝仕事ぶり〟にとても感謝しているんだ。当然の報酬だと私は思うよ」
「そ、そんな…」
「素晴らしいわ、ナルトくん。それに見合うサービスを貴方はやったってことなのよ。貴方はうちの店の誇りよ」
いつの間にか、大蛇丸店長がいて、片頬に手を当てて笑っている。ナルトと目が合うと彼(彼女?)はふふふと笑った。
黒縁フレームの眼鏡を掛けた真面目そうな弁護士の言葉を、ナルトはぼんやりとして聞いていたのだが、カブトに「ナルトくん」と肩を叩かれて、はっと我に帰る。
「きみの借金がなくなったんだよ?」
「えっ、えっ、えっ、……オレってばもう自由?」
「まぁ、正確にはうちのペナルティ料がまだ未納だけど、いいわ。ナルトくん、チャラにしてあげる」
「て、てんちょー…」
感動したようにナルトが震える。そのまま背景に可憐な感じで白いお花が舞って、
「大蛇丸店長、おっとこ前大好きィッ!!!!!」
「ふふふふふ、小猿のようだわねぇナルトくは」
きゃー…とはしゃぐナルトは気付いていなかったが、「本当、食べちゃいたいくらい可愛い」と黒い吹き出し付きの低い声で呟いた大蛇丸になんとなく場にいた用心棒五人衆が携帯武器を構えたらしい。
「大蛇丸てんちょ、オトコマエ。大好きだってば!」
「ナルトくん、世界一のいいオンナといいなさい」
***************
「と、いうわけでオレってば、すっかり自由になりましたってば」
ナルトの説明を説明を聞き終えたカカシは、呆気に取られて、自分の前に正座でニコニコしているナルトと、後ろにやたらデカい態度で、立っている眼鏡の青年と両性具有の男を見る。
「で……なんでうちに全員でいらっしゃったのかな」
「あら、私はナルトくんの保護者のようなものだもの。どこの馬の骨ともわからない男にそうそう簡単にうちの子を渡してあげると思う?」
あっさりと言い放たれて、唖然としてカカシが大蛇丸を見上げる。「てんちょ、恥ずかしいってばよ~」とやけに仲良さげに喋る二人にむっとして、カカシは大蛇丸の近くからナルトを引き剥がす。
「カカシ先生っ?」
「誰にでも懐くんぢゃありません」
あらら、嫉妬を隠そうともしないカカシの様子を見て、大蛇丸が目を細めた。
猫パンチ&黒猫郵便局お返事 << | HOME | >> デリバリヘルス! 完結 |
PR
空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
猫耳探偵事務所
仔猫ちゃんたちがキーワードから記事を探索してくれます。
管理人の生態
自己紹介
名前 空気猫、または猫
職業 ノラ
趣味 散歩・ゴミ箱漁り
餌 カカナル
夢 集団行動
唄 椎名林檎
性質 人間未満
日記 猫日和
ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
職業 ノラ
趣味 散歩・ゴミ箱漁り
餌 カカナル
夢 集団行動
唄 椎名林檎
性質 人間未満
日記 猫日和
ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
足跡