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空気猫

空気猫

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18禁。







すまん、と謝ってはたけサクモは死んだ。歩行者用の信号が青から赤に変わった瞬間、飛び出して来たトラックに、父の身体は吸い込まれた。そう、まさに吸い込まれた、という表現が彼の死には相応しいのだ。呆気なく爆ぜた肉片と血だまり、周囲の人間の悲鳴。カカシの頬に掛った血飛沫。コンクリートに広がったトマトジュースより色の薄い液体を見て、人の死体は汚ないものだと認識した。
トラックの運転手はアルコールを摂取していて、父の死が自殺か事故かで、しばし議論された。
大人たちに囲まれ、問い質され、自身の親が自ら命を絶ったのだと、認めざる得なかったカカシの気分は酷く惨めだった。
「馬鹿な子ね。事故だって言えばたんまりお金を踏んだくれたのに」
飲んだくれの義母は、骨壺を持って葬式から帰って来たカカシを見降ろしてたった一言だけ罵った。たとえば、あと1分あの車道に辿り着く時間が遅かったら、たとえば、もっとカカシが父の様子に気を配っていたら、引き留める術はあったのだろうか。何千回のもしもは、決定した事象の前では無意味で、すでにカカシには父の死を受け入れる選択肢しか残されていなかった。
死んだら、それで終わりだ。死者は復活しない。もっと言えばカカシは霊的な現象すら信じていなかったが、それでも長い廊下を自分の部屋と向かって歩く足音が聞こえては来ないだろうかという期待することを止めることは出来なかった。
理性では、父の死を認めることができるくせに、感情はそれについていけない。家の廊下を歩く足音はカカシの期待を裏切り靴下の裏側を擦るように歩く父の足音ではなく、義母の神経質な早足ばかりで、やがてカカシは全ての音という音を嫌悪した。
次は、彼女の香水の臭いと体臭、汗、甲高い笑い声、けばけばしい胸の開いた赤いドレス。延いては自分に声を掛けてくれる優しい同情の声、家族の団欒、夕焼け、うるさい子犬の鳴き声、窓の外から見える平和な街並み。カカシの中では全てが、油絵画家の巨匠と呼ばれた男の視線のように、狂って渦巻いていた。
死は、衝撃を持って人々に襲い掛かる。そして、時が経ったとしても、別の形を持って哀しみを齎す。悼む心は、人に涙を流させ、失ったものを求める。

欠けた心はバランスを求めて揺れ、それは天秤のように、振れては揺れて、叶いもしないものに憧れ、手に入らないものに焦がれた。カカシの感傷めいた幼い日のことだ。
「あ…あぁ……ひぃ、あぁ……」
ナルトは床に突っ伏した体勢で、カカシの体重に押し潰されてヒィヒィと喘いでいた。まるで安っぽい映画に出て来るヒロインのようだ。どうやら、内部を満たし、前立腺を擦られる感触があまりに未知のもので堪らないらしい。カカシは湧き上がる背徳感に、乾いた唇を舐めた。
初体験であるはずのナルトの身体は、カカシによって快楽を叩き込まれていた。先程見つけたナルトの感じる場所を己の欲望で何度も突いてやると、ナルトから身も世もない声が上がった。ナルトの喘ぎ声を聞くたびに、快楽で、理性が擦り切れそうだった。
「ナルト」
「う、うぅう…?」
「気持ちいーい?」
「うぅ……」
カカシの言葉にナルトは〝わからない〟とふるふると首を振った。汗で額に張り付いていた金糸の何本かがパラパラと揺れた。
「それじゃあ、ここは?」
「あああ……っ」
「ん、気持ち良かったねぇ」
「うはぁ…んんんんっ」
「もっと気持ち良くしてあげる」
「んあ………?」
「舌、噛むなよ?」
ナルトは床に這い蹲った格好のまま、霞む視界で背後を振り返ろうとしたが、思い切り引き抜かれて突かれるという衝撃に驚いて、握った拳の力をさらに強めた。
「う、う―――っ」
「ん。オレの全部入った…っね」
「あっ…あっ、あっ」
そのまま腰を持ち直されて、奥深くをゆさゆさと揺さ振られると、しとと、とナルトの性器からまだ透明な先走りが零れた。
「あっ。うう、なんか変な感じだってば……っ」
「腹にアタる?」
「う、うん……おナカ、いっぱいって感じで……」
苦しい、とナルトは己の腹部の辺りに手をやって異物を感じてる場所を引っ掻く。
「ん、ん、ん。ナルト……?」
「なっ、に」
「このままたくさん揺さ振っていい……?」
「………っ」
「ナルト。だめ?」
カカシの声に反応してナルトの後孔がきゅんと窄まる。耳朶を赤く染め、小刻みに震えた背中はじっとり汗を掻いているが、カカシから逃げ出そうという雰囲気は微塵もない。カカシは勃起したナルトの性器をやんわりと両手で包み込み扱いた。
「ん、ごーっかく」
「あっ、あひゃん……っ。あ、あぁ……」
「どうしよ。1回おまえの中に出しちゃおうか。それとも我慢してもっといっぱい突いてあげようか?ナルトが決めてごらん?」
「あっ、あん。あっ、あっ、あっ。わかんなっ」
「んー……迷うなぁ」
「いいから好きにす……うぁ!?」
背後から突かれ、前を優しくしごかれた。前後の快楽に、ぴしゃん、とナルトの性器から精が弾けた。床に叩き付けられた己の精液を、ナルトは愕然と見下ろした。
「あーらら。ナルト。イッちゃった?」
「な、なんで?」
くしゃりとナルトの顔が歪んだ。前立腺を掠めたカカシのペニスに快楽を感じたからなのだが、ナルトには身の内に起こっている変化に追いつけなかった。無理矢理射精させられてしまったような気さえした。
「ん。次は一緒にいこうねぇ?」
首筋を噛まれて、ナルトは戸惑いを含んだ視線を背後のカカシに向ける。
「男はここ突かれるとみーんな勝手に気持ち良くなっちゃうもんなんだよ。ナルトだけじゃないから安心しな。ごめんな、加減がわからなくて?今度はオレがちゃんとコントロールしてあげるからね?」
「あっ、あっ、あっ。カカシ先生、んでそんなこと知ってんだよ」
「そりゃ〝先生〟ですから?」
「はぐらかすなってば」
「くくく。なに、焼き餅?別にナルトが思っているようなことはほとんどないよ?」
今度は後ろ抱きの姿勢で、緩く突き上げられながら、1回か、2回あるのかよ、とナルトはカカシを睨みつけた。
「オレも昔は色々あったの。女遊びもそれなりに激しかったし、悪いこともいっぱいした。だけど満たされなくてね、おまえに会うまでは寂しかったよ」
「んあああ。あぁぁ……?」
「おまえの中、あったかい……」
ズンズンと突き上げられ、カカシに抱えられた両足が所在なく宙を彷徨っていやらしい体勢をしている自分の姿から逃れるように、ナルトは目を瞑った。
「んはぁ…んんん。も、だめだってば。変になるってば」

「ん、そろそろオレも限界。――んんん」
「あああっ?」
「今度は向かい合ってシようか?」
「う、はぁ……ん?」
カカシは、熱り立ったものをナルトの中から引き出すと、フローリングの床にナルトを横たえた。熱っぽい瞳でカカシを見上げたナルトは、反転した世界に首を傾げる。

「んー…。ちっちゃー」
己の色素の薄い突起に吸い付いたカカシに、ナルトは慌てた。そこは女の子のものを舐めてこそ楽しい場所ではないのか。
「あっ、やん。ひゃ……そこばっかやめろってば」
自分の胸部に顔を埋めるカカシの行動に頬が赤くなるのを感じた。無い胸を揉まれ、寄せられる。片方の胸の突起は、カカシの唾液で濡れていた。
「ナァールト。またここが勃ち上がり掛けてる…」
「―――っ」
「もう一回舐めてあげようか?」
「い、いい!!」
「どっち?」
「舐めんな!」
「それじゃあこっちを舐めてあげる」
カカシがペロペロとナルトの口の周りを舐め出して、ナルトはむず痒さから顔を背けると、頬に舌の生暖かい感触を感じた。
「うーーーー」
「可愛い……。ナルト、そろそろまた挿していい?ナルトの中、入っていい?」
「………っだから、いちいち聞くなってば」
「……おまえ、無理矢理が好きなの?」
「そ、そういうわけじゃねぇ…けどっ」
「ふーん。無理矢理が好きなんだ?」
「ばっ、ち、ちが……!」
「それなら、もう手加減してあげない。ほら、入るよ?」
「ああぁ…っ」
ナルトは、カカシの二の腕に爪を立てて縋る。カカシのモノがナルトの身体の奥を満たした。向かい合ってのセックスは、ナルトに安心感を齎した。何より、カカシの切なそうに寄った眉間の皺が見れるのだ。
「う…んっ。ふぁ…ぁ」
「綺麗だよ、ナルト。もっとオレにおまえの色っぽいとこ見せて?」
うっとりと陶酔してカカシはナルトの唇に口付けた。今、手に入れたかったものが、自分の腕の中にいる。己の下で喘ぐナルトの声に、拒絶の声はない。それが、カカシを有頂天にさせた。
「オレだけの、ナルト……?」
「うぁっ、うううん。あ、あんっ?」
「ナルト……」
カカシはナルトの身体を引き寄せて一際深く結合する。息をのんだかのようなナルトの嬌声。
「綺麗だね……」
情欲で潤んだ瞳。桜色に上気した頬。あの女と違って綺麗なんて綺麗な子なのだろう。カカシはかつて抱いた義母を思い出していた。
「あ、あぁ、ふぁ…あぁん。カカシせんせぇ……」
あのウルサクてうんざりするような喘ぎ声なんかではない。甘やかで、舌っ足らずな声。己に伸ばされる手も、細くて華奢で、アバズレの尖った赤い爪なんかと違う。
「好きだってば…」
キラキラ光る汗も、化粧臭い匂いとは大違いで、少し突き上げただけで、浮いてしまうような骨の浮いた身体も別物だ。
「…?どこ、見てんのっ。カカシ先生……?」
自分を見上げる視線は頼りなくて、抱き締めてやりたくなる。かつて、河原で別れて以来、欲しくて欲しくてしかたなかった子。
「んー、おまえがこんなに近くにいて幸せだなぁって思ってたんだよ」
「あ…オレも、だってば?」
わけもわからずナルトが三本髭のある頬を染めて、微笑む。
くちゅん、くちゅんとナルトの内部から濡れた音が漏れた。カカシの先走りと、ナルトの内液と少しの汗が混じり合って、そこにナルトの喘ぎ声がプラスされる。

「オレにはおまえひとりだけだよ……?」
「―――………っあ」
「オレだけのナールト?おまえにオレの全部をあげる…だからオレにもおまえの全部をちょーだい?」

「カカシ先生……?」
「オレはおまえのモノだよ?」
「……うぁ、ん?」
「………っく。も、出そ」
「……ふぁっ。あっ、あっ、あっ」
ナルトの足を抱え上げ、挿入が激しくなる。
「ん。もうちょっと、な?勿体なくて出したくないからオレに付き合って?」
「んあっ。ふぁ、あ、ぁあぁん」
「ナルト……」
その時、ナルトの中でおぼろげだった古びた記憶の映像がガーガーと壊れかけのテレビに映し出されるように奔った。公園、ブランコ、砂場、シーソーの傍。一人遊ぶ自分に屈み込む影。夏の太陽に背を向けてフード付きの彼は小馬鹿にしたように、だけどちょっとだけ心配そうに自分の顔を覗き込むのだ。
――おまえ、今日もひとりなの?
今よりも素っ気なくて、ぶっきらぼうで、不安定な声だけど、耳に妙に響いて、ひしゃげた背中の。
「あっ……はいいろ…ずみっ?」
紺と赤の色違いのオッドアイ。左眼の走り傷。微笑んでるのにちょっと皮肉気に曲がった唇。綺麗な、銀髪。ああ、なぜなのか。8年分年を重ねた彼が、なぜかまたナルトの前に居て、どこよりも近くで今、自分を見下ろしている。
相変わらずの猫背と、照れた時に斜め上にどっかいったような視線の外し方と、まるで自分のものみたいにナルトの名前を呼ぶ癖。彼は上から見下ろして、危なっかしく歩く幼いナルトに対してちょっと得意気な顔で馬鹿だねぇと言うのだ。
そして、〝ナルト〟と呼ばれる、その瞬間だけは、まるで名前を呼んでくれた青年が自分だけの所有物になったような錯覚が起きて、そんなことがあるわけはないのに、綺麗な青年を自分が独り占めにできたような気分になった。
幼い頃のナルトの所持品は酷く少なくて、自分のあとを無言で付いて来てくれる彼の存在は、ナルトの救いでもあった。
「あ、あぁ…あぁ……」
ナルトはカカシの背中に手を回すと、律動している身体にしがみ付いた。快感と引き攣るような不慣れな痛み。全てがごちゃまぜになって、自然とカカシの動きに呼吸と動きに合わせて身体が揺れる。
「好き……カ、シセンセ」
「くっ。で、る……」
出し入れされていたカカシの性器が脈打って、じんわりと温かなものが腹部の奥深くに広がる。その日、ナルトはありったけの精をカカシに注ぎ込まれた。














 
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ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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管理人の生態
自己紹介
名前    空気猫、または猫
職業    ノラ
趣味    散歩・ゴミ箱漁り
餌      カカナル
夢      集団行動
唄      椎名林檎
性質    人間未満

日記    猫日和

ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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