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空気猫

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ナルトの頭を撫でた見知らぬ男の手。ナルトとはやけに親しそうで、男を見上げるナルトの顔も心なしか綻んでいる。――そんな顔、オレ以外の奴に見せないで。




「オビトの兄ちゃん」「ナル坊」がたった数分で定着した二人の関係を全て物語っているようであり、急速に打ち解けた犬二匹をゲンマは苦笑しつつ見守っていた。周囲には整備工場特有のゴムタイヤとエンジンのオイルの匂い。そして何かを加工する金属音が鳴り響いていた。
「いいか。こっちのエンジンがオレお手製。こっちのエンジンがこの間木の葉コーポレーションが製作した奴だ。違いがわかるか?」
「んんん、どう違うんだってば?」
「ふふふ。ま、試運転をしてみれば一目瞭然だぜ。いいか、見てろよ」
「―――オビトさん。危険なのでしないで下さいよ?」
「ゲンマちゃん~~」
いたずらが見つかった子供のような声を出してオビトが笑う。オビトの子供っぽい行動は、三十路の男の行動とはとても思えないが、童顔な彼がやると違和感がまるでないのが不思議だ。見た目の雰囲気が二十代、下手をしたら十代くらいに見えるのも原因かも知れない。彼のごく親しい知人友人等が「髭熊」と呼称されたり、「行動が爺ムサい」と形容されているのに比べたら、彼は心身ともに若い方なのかも知れない。
「素人に、んなもん見せないでくださいよ。第一また工場内で爆発でも起こす気ですか?」
「でも、動かしてみないとわからないってばよ。オビトの兄ちゃんは天才なんだろ?」
呆れたゲンマを拝み倒すようにして顔をくしゃくしゃにして笑っていた鳥の巣頭の彼は、金髪の少年から飛び出した台詞にぽかんとした。
「………」
「なんだってば?」
「いや。おまえって、オレが言うのもなんだが、馬鹿正直っつか純粋培養っつか、素直でかっわいい奴だなぁと思ってだな」

「?」
「そんなんだとあいつの相手大変じゃねぇ?」
「???誰のだってば?」
「ん?……魔王の」
「まお…?」
「我が儘且つ唯我独尊男で、そのうえ一回キレたら手が付けれなくなる世紀の大迷惑おと…」

ネチネチと知人の男の陰口を大いに叩こうとしたオビトであったが、そこで、はっとしたように口を噤んだ。
「と、これはオフレコだったな…」

「オビトの兄ちゃん?」
「……なんでもねぇ。ナル坊、また来いな?オレはいつでも大歓迎だからさ」
「おう。またな、オビトの兄ちゃん」
「ナルト。なら、そろそろ行くぞ。オビトさん先に上がります」
「おう。お疲れ~」
再びゴーグルを掛けて、車体の下に潜り込んだオビトはそのままの体勢で二人を見送った。

















 
もしかしなくてもカカシさんとオビトさんは十年来の友人。パラレル万歳。
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空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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管理人の生態
自己紹介
名前    空気猫、または猫
職業    ノラ
趣味    散歩・ゴミ箱漁り
餌      カカナル
夢      集団行動
唄      椎名林檎
性質    人間未満

日記    猫日和

ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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