空気猫
空気猫
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R18
この感覚はなんだろう。痛いと、愛しいは似ている―――。認めてしまえば簡単で。あとはするすると、愛しさだけが募った。
「ナールト」
「なんだってば。カカシ先生」
「買い物、一緒に行こうか?」
ナルトの手を取り、サンダルを引っかければ、心底不思議そうな青年の顔と視線が合う。
あの日以来、手を握って、ナルトと出歩くことが多くなった。
料理の手伝いもするし、もちろん買い物も一緒に行く。
ナルトが、あの里の状態で今までどれだけ苦労をして食材を手に入れていたか、想像に難くない。後悔は募るが、今は精一杯ナルトを大事にしようと思った。
記憶を失くす前の自分がきっとそうしていたように。
「あ」
「持つよ」
重たそうなスーパーの袋を代わりに持ってやり、嬉しそうにはにかむナルトと並んで歩く。
針で刺されるようだった視線はあの日以降ぱたりと消えた。上忍の、それも写輪眼のカカシが、再びこの青年忍者を愛し始めたということは、あっという間に里間に広がったらしい。それでも、ナルトに危害を加えた人間は全員制裁しようと思ったオレを止めたのは、被害を受けたナルト本人だった。「もういい」のだと「先生さえわかってくれたらいい」のだと、そんな愁傷なことを言う。ナルトに言われてしまえば、オレもそれ以上強く出ることも出来ず、結局制裁は半殺しにまでで止めにした。
もちろん、彼等に忍犬の追尾を付けていたことはナルトには内緒だ。そんなことが知れたら、きっとオレはナルトに嫌われてしまうだろう。
「なぁると。甘栗甘にでも寄って行く?」
「おう!」
隣に並んで歩き、ナルトと笑い合う。繋いだ手が温かった。
家路に着くと、玄関の鍵を開けようとしていた、ナルトのうなじに顔を埋める。
「ナルト。今からおまえを抱いていい?」
「え…?」
「無理矢理じゃなく、おまえとちゃんと心を繋げたいんだ…」
思いが通じ合ってから、セックスをしたことはなかった。オレが誘わなかったというのもある。無理強いをして抱いてしまったという、ナルトに対する罪もあったからだ。だけど、今。桜色に染まった耳朶に囁くと、こくこくとナルトが頷いている。こんなオレを必要としてくれるナルトの気持ちが嬉しかった。
スーパーの袋は玄関に置いたままで、二人分のサンダルを散ばして、オレたちは寝室に直行した。どこかで家路に着くメロディが流れている。オレにはまったく縁のなかったアカデミーからだろうか。
「ねぇ。記憶が失くなる前のオレはどうやっておまえを抱いていた?」
ベッドに押し倒したナルトがオレをナルトが困ったように、見上げている。まぁ、当たり前かもしれない。同じオレだが日向かいの青年からすれば、他の男のことを聞かれたような気持ちなのだろう。これは浮気になるのだろうか?と、ヒマワリの花びらような金糸を一房掴み取って、オレはくつりと笑う。
「なぁーんてね」
「んっ」
「言わなくてもわかるからいいよ。今から、おまえが、いつもオレにどんなふうに抱かれたか、身体に聴いてあげる…」
オレはナルトの衣服に手を掛けると、美味しそうに上気した肌を外気に晒すべく、一枚一枚丁寧に剥いでいった。
「あぅ…」
「オレに教えて。ナルト。どうやって、愛し、抱かれていたか…」
裸になったナルトが、熱に浮かされたような顔でオレを見上げている。三本髭の頬に唇を寄せ、下に下降する。
「記憶があった頃のオレは、こうやって、おまえの乳首を舐めた?」
「ひゃうっ」
「舐めてたみたいだね。凄く感じやすい…。それに綺麗なピンク色…」
「は、はずかしぃこと言うなってばよぉ…」
「ん?ナルトは、今まで〝オレ〟に、恥ずかしいこと言われてなかったの?」
「………っ」
「いっぱい言われてたんだ?」
なら、もっと教えて?もっとヨガって?
「どこもかしこも感じやすくって…困っちゃうね、ナルトは」
内ももに舌を這わせて、鳥肌が立った青年の引っくり返ったような声に背筋を駆け上がるような快感を感じた。オレの身体も、この子を思い出しているのかもしれない。
「あ、気持ちいいってばよ」
ペニスで、ゆさゆさと優しくナルトを揺さぶってやる。本当にかなり気持ち良いらしく、ナルトは可愛らしい声を幾つもあげて、あんあんと啼いた。
「こうやったらどんな感じ?」
「や、や、やぁ。お、おくぅ…」
「気持ちいいんだ?」
濡れた破裂音が鳴ると、ふるふるとナルトの首が何度も横に振られる。ただ、その頬はほんのり上気しており、青年が本当には嫌がっていないことがありありとわかった。
「かーわいい」
しなやかな足がオレの腰に絡まって、恥らうように、潤んだ目が見上げられる。
「ほら。限界まで挿れると、おまえのなかぎゅうぎゅうってなるよ…?」
「くう…んっ」
「はは。子犬みたいだねぇ、おまえ」
オレはナルトの足を引き寄せると、横向きからもっと深く挿入をする。
「あ、あぁ、お、奥に、入るっ」
ゆっくりとナルトの身体を揺する。ぐ、ぐ、ぐ、と硬いペニスで青年のナカを突いてやると、しととと、と青年のペニスから精液が漏れた。
「イッちゃった?ナルト?」
「ん……」
「かわいーく、イケたねぇ?」
ぽたぽたとナルトが涙を流している。快楽が過ぎたのだろう。
「ん。ナルト、ごめん。まだ、続けていい?」
息の整わない青年にオレは訊ねる。余裕なんてちっともなかったが、青年に確かめたかった。
「んんん。シテ…カカシ先生」
「ありがとう。次は向かい合ってシような?」
「うん」
「ナルト。好きだよ」
「あっ、あぁんっ」
「例え、オレの記憶がこのまま戻らなくても。おまえのことは大好きだよ」
ナルトと向かい合って、手を重ね合って、ベッドで弾む。じゅぶ、じゅぶ、と酷くなる嫌らしい下半身の音とは反対に、オレの気持ちは清々しくすらなる。
「カカシせんせぇ…」
目尻に快楽から涙を溜めたナルトが、オレに微笑む。
「もし、どんなことがあってもオレがカカシ先生を守ってやっから、心配すんなってばよ」
ぎゅっとナルトが手を握り返してくれる。
「男っ前だねぇ、おまえ」
「ニシシ。なにしろオレってば未来の火影になる男!」
笑った青年を愛しいと思った。
見つめ合って、確かにそこに感情が行きあって。ゆっくりと目を瞑る。
オレはその時、初めてナルトの唇にキスをした。
「ナルト。愛してるよ…」
―――そして、世界が真っ白になった。
次、最終話です。
「ナールト」
「なんだってば。カカシ先生」
「買い物、一緒に行こうか?」
ナルトの手を取り、サンダルを引っかければ、心底不思議そうな青年の顔と視線が合う。
あの日以来、手を握って、ナルトと出歩くことが多くなった。
料理の手伝いもするし、もちろん買い物も一緒に行く。
ナルトが、あの里の状態で今までどれだけ苦労をして食材を手に入れていたか、想像に難くない。後悔は募るが、今は精一杯ナルトを大事にしようと思った。
記憶を失くす前の自分がきっとそうしていたように。
「あ」
「持つよ」
重たそうなスーパーの袋を代わりに持ってやり、嬉しそうにはにかむナルトと並んで歩く。
針で刺されるようだった視線はあの日以降ぱたりと消えた。上忍の、それも写輪眼のカカシが、再びこの青年忍者を愛し始めたということは、あっという間に里間に広がったらしい。それでも、ナルトに危害を加えた人間は全員制裁しようと思ったオレを止めたのは、被害を受けたナルト本人だった。「もういい」のだと「先生さえわかってくれたらいい」のだと、そんな愁傷なことを言う。ナルトに言われてしまえば、オレもそれ以上強く出ることも出来ず、結局制裁は半殺しにまでで止めにした。
もちろん、彼等に忍犬の追尾を付けていたことはナルトには内緒だ。そんなことが知れたら、きっとオレはナルトに嫌われてしまうだろう。
「なぁると。甘栗甘にでも寄って行く?」
「おう!」
隣に並んで歩き、ナルトと笑い合う。繋いだ手が温かった。
家路に着くと、玄関の鍵を開けようとしていた、ナルトのうなじに顔を埋める。
「ナルト。今からおまえを抱いていい?」
「え…?」
「無理矢理じゃなく、おまえとちゃんと心を繋げたいんだ…」
思いが通じ合ってから、セックスをしたことはなかった。オレが誘わなかったというのもある。無理強いをして抱いてしまったという、ナルトに対する罪もあったからだ。だけど、今。桜色に染まった耳朶に囁くと、こくこくとナルトが頷いている。こんなオレを必要としてくれるナルトの気持ちが嬉しかった。
スーパーの袋は玄関に置いたままで、二人分のサンダルを散ばして、オレたちは寝室に直行した。どこかで家路に着くメロディが流れている。オレにはまったく縁のなかったアカデミーからだろうか。
「ねぇ。記憶が失くなる前のオレはどうやっておまえを抱いていた?」
ベッドに押し倒したナルトがオレをナルトが困ったように、見上げている。まぁ、当たり前かもしれない。同じオレだが日向かいの青年からすれば、他の男のことを聞かれたような気持ちなのだろう。これは浮気になるのだろうか?と、ヒマワリの花びらような金糸を一房掴み取って、オレはくつりと笑う。
「なぁーんてね」
「んっ」
「言わなくてもわかるからいいよ。今から、おまえが、いつもオレにどんなふうに抱かれたか、身体に聴いてあげる…」
オレはナルトの衣服に手を掛けると、美味しそうに上気した肌を外気に晒すべく、一枚一枚丁寧に剥いでいった。
「あぅ…」
「オレに教えて。ナルト。どうやって、愛し、抱かれていたか…」
裸になったナルトが、熱に浮かされたような顔でオレを見上げている。三本髭の頬に唇を寄せ、下に下降する。
「記憶があった頃のオレは、こうやって、おまえの乳首を舐めた?」
「ひゃうっ」
「舐めてたみたいだね。凄く感じやすい…。それに綺麗なピンク色…」
「は、はずかしぃこと言うなってばよぉ…」
「ん?ナルトは、今まで〝オレ〟に、恥ずかしいこと言われてなかったの?」
「………っ」
「いっぱい言われてたんだ?」
なら、もっと教えて?もっとヨガって?
「どこもかしこも感じやすくって…困っちゃうね、ナルトは」
内ももに舌を這わせて、鳥肌が立った青年の引っくり返ったような声に背筋を駆け上がるような快感を感じた。オレの身体も、この子を思い出しているのかもしれない。
「あ、気持ちいいってばよ」
ペニスで、ゆさゆさと優しくナルトを揺さぶってやる。本当にかなり気持ち良いらしく、ナルトは可愛らしい声を幾つもあげて、あんあんと啼いた。
「こうやったらどんな感じ?」
「や、や、やぁ。お、おくぅ…」
「気持ちいいんだ?」
濡れた破裂音が鳴ると、ふるふるとナルトの首が何度も横に振られる。ただ、その頬はほんのり上気しており、青年が本当には嫌がっていないことがありありとわかった。
「かーわいい」
しなやかな足がオレの腰に絡まって、恥らうように、潤んだ目が見上げられる。
「ほら。限界まで挿れると、おまえのなかぎゅうぎゅうってなるよ…?」
「くう…んっ」
「はは。子犬みたいだねぇ、おまえ」
オレはナルトの足を引き寄せると、横向きからもっと深く挿入をする。
「あ、あぁ、お、奥に、入るっ」
ゆっくりとナルトの身体を揺する。ぐ、ぐ、ぐ、と硬いペニスで青年のナカを突いてやると、しととと、と青年のペニスから精液が漏れた。
「イッちゃった?ナルト?」
「ん……」
「かわいーく、イケたねぇ?」
ぽたぽたとナルトが涙を流している。快楽が過ぎたのだろう。
「ん。ナルト、ごめん。まだ、続けていい?」
息の整わない青年にオレは訊ねる。余裕なんてちっともなかったが、青年に確かめたかった。
「んんん。シテ…カカシ先生」
「ありがとう。次は向かい合ってシような?」
「うん」
「ナルト。好きだよ」
「あっ、あぁんっ」
「例え、オレの記憶がこのまま戻らなくても。おまえのことは大好きだよ」
ナルトと向かい合って、手を重ね合って、ベッドで弾む。じゅぶ、じゅぶ、と酷くなる嫌らしい下半身の音とは反対に、オレの気持ちは清々しくすらなる。
「カカシせんせぇ…」
目尻に快楽から涙を溜めたナルトが、オレに微笑む。
「もし、どんなことがあってもオレがカカシ先生を守ってやっから、心配すんなってばよ」
ぎゅっとナルトが手を握り返してくれる。
「男っ前だねぇ、おまえ」
「ニシシ。なにしろオレってば未来の火影になる男!」
笑った青年を愛しいと思った。
見つめ合って、確かにそこに感情が行きあって。ゆっくりと目を瞑る。
オレはその時、初めてナルトの唇にキスをした。
「ナルト。愛してるよ…」
―――そして、世界が真っ白になった。
次、最終話です。
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管理人の生態
自己紹介
名前 空気猫、または猫
職業 ノラ
趣味 散歩・ゴミ箱漁り
餌 カカナル
夢 集団行動
唄 椎名林檎
性質 人間未満
日記 猫日和
ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
職業 ノラ
趣味 散歩・ゴミ箱漁り
餌 カカナル
夢 集団行動
唄 椎名林檎
性質 人間未満
日記 猫日和
ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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