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空気猫

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そんなわけで仔狐を飼うことになりました編





―玩具を買ってあげましょう―

「痛い、痛いって、ナルト」
カカシに抱えられた三角耳の子供は絶えずカカシの忍服に小さな牙を立てている。本日は月に一度、木の葉に市が立つ日だ。雑踏の中、カカシは小さなナルトを連れて買い物に来ていた。洗剤、生活用品から、遠方の地の食材まで、この大市では大抵なんでも揃う。カカシは職業柄、毎日スーパーが開いている時間帯に買い物が出来るわけではないから、よくこの市を利用する。そんなわけでナルトを拾って初めてナルトを連れての外出を試みてみたわけのカカシなのであるが、ナルトといえば、先程からもぞもぞと落ち着きがないというか、そもそもカカシの腕の中が落ち着かないのだろう。
「ナルト」
カカシが注意するも、相変わらずカカシの手をぐいぐいと噛んでいる。声が大きな通行人とすれ違うたびに犬歯がひときわカカシの忍服に食い込む。やはりまだ早かったか、とナルトを抱えつつ、雑踏をかき分けていたカカシだが、妙な浮遊感を感じて立ち止まる。「ぐえ」と首の締まる感触を感じらながらも通り過ぎたはずの後方に視線を向ければ、
「ん、ナルト?」
「………」
「……これ?」
ナルトの手に握られていたのは、ボロボロの人形だった。荒い縫い目に、恐ろしく不気味な造形だが、なんだか酷く既視感を覚える人形だ。その人形が、子供の手によってはしっと握られている。面喰ったようなカカシを余所に三角耳の子供は二本の牙でぐいぐいと噛みつき始めた。それも「う゛ーう゛ー」という唸り声付きである。
「………」
「………」
出店の店主が呆気に取られたように不思議な三角耳生物を凝視し、上忍はまぬけ面を晒した。
「すみません。おやっさん、これ買い取りで」
その日、子供の玩具箱の一番初めの住民にボロボロの人形が加わった。

















いい年した成人男性の家になんの理由も無く人形があるのは頂けないなぁと常々自分の中で気になっていたので。
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空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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名前    空気猫、または猫
職業    ノラ
趣味    散歩・ゴミ箱漁り
餌      カカナル
夢      集団行動
唄      椎名林檎
性質    人間未満

日記    猫日和

ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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