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空気猫

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エンディングネタが思っていたより好評で良かったです^ ^







 
カモメが、青い空を自由に飛び回っていた。空飛ぶ鳥を仰ぎ見つつ春野サクラは自分の足下に視線を落とす。寄せては返す波打ち際に、等間隔の足跡が出来て、道になっていた。センチメンタルな気分になって、
(……――スケくんも海に来れたら良かったのに。そしたらナルトが)
彼女の思考が、海の彼方まで及んだ時。
「あ」
「あ」
「いやぁ、サクラも散歩か?」金髪碧眼のチームメイトを肩に担いだ教師が居た。上官兼教師の腕の中の少年ははぐったりとして気絶しているようだ。彼女的“しゃーんなろ”な光景に、砂浜にピリリとした緊張感が走った。




「うずまきナルトはどこだ」
「あんなに目立つ奴なのになかなか見つからないじゃん」
「おかしいねぇ。木の葉の里の火影の話だと全員で海水浴に来ているはずなのだが…」
木の葉ティーンズが遊びに来ている浜の遙か対岸沿いにボディガードも付けずにお忍びでやって来ていたのは風影一行だ。
「あれはナルトか。何か仲間と揉めているようだ」
「あんなに遠くっちゃ、ほとんど見えないんじゃないか?」
「いや、これで十分だ」
風影は頷くと身に纏った砂を舞い上がらせた。
「うずまきナルトの姿を見れて満足だ。――帰る」
「もう!?」
「片付けなくてはいけない政務がたくさん残っている。あいつの顔を見て思い出した」
風影の言葉に異母兄弟等は、ぷっと吹き出すと若き風影に従ったのだった。





「ササササクラちゃん……!!」
「どうしたのよ、サクラ」
「おい、なんだ春野。何かの余興かよ?」
怒りのチャクラを渦巻かせて、教師の前に立つ春野サクラに木の葉ティーンズの面々が驚いたように声を掛ける。サクラの足元には何故か頭だけ砂から出した銀髪の教師―――本日の引率者が居た。
「カカシ先生、何をやってるんですか?」
他班の子供たちの質問に、銀髪の教師は「いやぁーあはは」とのらりくらりとした受け答えを返した。
「ちょっと悪戯が見つかっちゃってねぇ」
「サ、サクラちゃん…、お手柔らかに…」
サクラの傍らで、パーカーを着たナルトが若干引き腰気味に囁くも、目隠しのタオルを引き千切らんばかりに握り締めた〝しゃーんなろ〟状態のサクラを見て、ひっくと顔を引き攣らせて引きのいた。
「さぁ、カカシ先生。覚悟して貰いましょーか。人間スイカ割り」
春野サクラは自分の視界をタオルで塞ぐと、どこから拾って来たのか、コン棒サイズの木の枝を持って来る。
若干、その棒にチャクラが帯びているのはカカシの気のせいだろうか。
「サクラさん。まさか本気で当てやしないよね?」
砂に埋まったはたけカカシが若干顔を引き攣らせて成長した教え子を仰ぎ見る。
「綱手様、直伝の拳でやられたら、いくらオレでも…」
「問答無用です」
春野サクラは流石はカカシ班と言えるだけあり、目隠しだと言うのに的確に教師の元へと向かって言った。
「しゃーんなろぉおっ、カカシ先生っ!!」
ドゴォ、という陥没音と共に、砂が飛散した。カカシが慌てて変わり身の術を使い、本来カカシが居た場所が、クレーターとなったのは言うまでもない。
 
 
 
 

「カカシ先生…、大丈夫かよ」
「んー…」
頬に平手の痕を付けたカカシが、なんとも情けない恰好で砂浜にしゃがみ込んでいた。辺りはもうすっかり暗くなり他の子供たちは波打ち際で花火をしていた。ナルトはカカシの頬に氷の入った水袋をくっつけてやりながら、その頬にちゅっとキスをした。
「今ので痛くなくなったよ」
「嘘くせー」
笑ったナルトの目尻に、カカシの唇が落とされた。
「帰ったらベッドの中でイチャイチャしようか」
「んー…。んー……」
「おまえの髪の毛、しょっぱ…。先にお風呂かな」
「髪、食うなってばよ」とナルトが笑って、顔を赤くさせると「花火、取ってくるってば」と立ち上がった。








 
 
 
 




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空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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自己紹介
名前    空気猫、または猫
職業    ノラ
趣味    散歩・ゴミ箱漁り
餌      カカナル
夢      集団行動
唄      椎名林檎
性質    人間未満

日記    猫日和

ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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