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空気猫

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禍々しいチャクラの渦が空を赤く染めている。駆けずるように里に帰ると、全てが終わった後だった。何も出来なかった自分。無力で、役立たずであった自分。
時が戻れば、どれほど良かっただろう。もっと、力があれば。どこかの誰かが言ったように、努力をしていれば、違う未来が待っていただろうか。馬鹿らしい夢想をせずにはいられない。なんて、惨めな己。




「あのさ。おまえ、買い物に行くのに、何時間掛かってるの。それとも何、オレに飢え死にしろって言うわけ?」
「ごめんってば。今すぐ仕度するから!」
任務から帰って来たナルトが、玄関にサンダルを放り出して、慌てた様子でキッチンへと向かう。ベッドに背を凭れて一日中本を読んでいたオレとは大違いだ。
「今日は随分と遅かったみたいじゃない?―――サスケと会っていたとか?」
「そんなことするはずないってばよ!」
かなり驚いた様子で、ナルトがオレに弁明してくる。必死な様子が余計に怪しいとは、この青年は思わないのだろうか?オレは、キッチンまで立つと華奢なナルトの腕を引っ張る。
「カカシ先生。何…?」
「他の男の匂いがしないか。検査するに決まってるデショ?」
「!! や、やめっ」
半日ぶりに嗅ぐナルトの匂いにオレの雄が興奮する。
「手はそこについて。後ろ向いて、尻を出しなよ」
「あああっ」
「なぁ。こうやって、おまえのナカ、隅々まで調べてやるからさぁ」
そのまま解すこともなく、オレはナルトの中へペニスを突っ込んだ。ぽたたた…と青年の下肢の一部分が裂傷したようだが、オレはそのまま血の匂いがする部屋の中で、ナルトの内臓をグチャグチャに掻き回した。





オレが烈火のように不機嫌になると言うのに、それからもナルトが買い物から帰って来る時間は相変わらず遅かった。それに、任務で負傷したのか腕や額に小さな傷をこさえて帰って来るようになったのも気に食わないことの一つだ。これがキスマークなら、青年を咎める理由にもなるだろうが、どう見ても擦り傷や切り傷ばかりで、鈍臭い青年に呆れ返る。まったくこれで〝火影になりたい〟などとほざいているのだから、お笑い草だ。加えて、オレにはもう一つ不満がある。
「不味い…」
ナルトが買ってくる食材についてだ。
「え…?」
「この野菜、とっくに萎れているよ。おまえさぁ、ちゃんと買い物行ってるわけ?」
「ごめんってばよ…」
オレの言葉に、テーブルに向かい合ったナルトが項垂れている。
「次からは気を付けるってば」
すまなそうに、ナルトが自分の皿に目を落としている。愁傷なナルトの態度にオレはますます不機嫌になる。なんだって、品物を選んで買ってこれないのか、不思議でならない。
「カカシ先生。あれだったらオレのぶん食っていいからさ!」
「あのね…」
オレは呆れて、ナルトのひしゃげた秋刀魚の塩焼きに目を落とす。オレに出された皿より尚、酷いだろう。
ナルトは、「ごめんってば」とまた肩を落としている。言葉少なな食事風景はなんだか気詰まりで、好物であるはずの、秋刀魚の塩焼きに目を落とした。
「………」
オレが視線を焼き魚と、ナルトに交互に移すと、青年が無理にニシシと笑う。週に三日は多過ぎるだろう、その献立を少しだけ疑問に思いながら、オレは青年の顔色がいつもより少しだけ悪いことに気付けずにいた。













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空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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管理人の生態
自己紹介
名前    空気猫、または猫
職業    ノラ
趣味    散歩・ゴミ箱漁り
餌      カカナル
夢      集団行動
唄      椎名林檎
性質    人間未満

日記    猫日和

ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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