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空気猫

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―そんなわけで12歳になりました編10―
真っ裸で首輪のリクエストありがとうございました。
 







「最近、ナルトは少しもオレから離れないんだよ」
任務受付所で、カカシは満面の笑みで春野サクラに三角耳の子供の話をする。廊下で振り返り様に話し掛けられた春野サクラはいつにないカカシの表情に眉を顰めつつ、血のシミ一つない任務報告書を受け取った。
「それじゃあ、これは私が提出しておきますね」
「ああ…」
「……ナルトが元気そうで良かったです。最近商店街で見かけなかったのでちょっと心配だったんです」
「まぁ、それは」
「外に出てないからね」と意味深に視線を落とした上司に、また春野サクラは眉を顰めるものの、結局疑問符は音をなさなかった。



「解…」
カカシは素早く印を結ぶと、サングラスを掛けたスマートな身体の忍犬を呼び出した。
「買い出しに行ってきてくれるか?」
達筆な文字をさらさらと紙面に走らせると、メモをサングラスの忍犬に渡す。カカシの命を受けた忍犬は、木の葉商店街へと駆けて行き、すぐに主人が命令した買い物を済ませて帰って来た。




「カカシ先生…」
「ナルト、ただいま。いい子にしてた?」
スーパーの買い物袋を提げたカカシは、床に置かれたクッションに埋もれて眠っていたナルトを覗き込むと、その鼻先にキスをした。
「ん…」
真っ裸のナルトは寒そうに尻尾と一緒に身体を丸めると、つい今しがた帰宅した人間の大人を見上げる。涙で濡れた目尻を擦ったため目元は僅かに赤い。
身動ぎすると、ベッドから伸びたチェーンが金属音を立て、次の瞬間にはカカシに抱き締められていた。カカシはナルトの首輪の有無を確かめるとどこか安著したようにため息を漏らす。
「………」
抱き締められたナルトは何とも微妙な気持ちでカカシの抱擁を受けていた。カカシがナルトを部屋に閉じ込め始めて一週間が経とうとしていたが、ナルトはカカシの行動を誤解したままだ。
衣服を身に付けることすら許されず、ベッド脇に繋がれ、カカシが居なければトイレに行くことすら許可されない。トイレは何とか我慢できたが、食事だとて、カカシの手から摂取するしかなく、ナルトが最近自分で往復したスペースはベッドとうたた寝用のクッションの間だけだ。
ナルトは、それだけカカシが自分に対して怒っているのだと勘違いしていた。だから、首輪を外して貰えないし、よくわからない恥ずかしいこともたくさんされるのだ。だが、ナルトの身体はカカシが与える罰すらも喜んでしまうから…酷く恥ずかしかった。
「あ、やぁんっ」
唐突に、ぐににと尻を揉まれてナルトは嬌声を上げた。勝手にズリ上がりそうになる身体は今日も尻尾を掴まれ、引き寄せられ、いつの間にか足を広げられてしまう。
ナルトは、カカシに嫌われまいと必死に声を押し殺して抱かれたが、やがて、フローリングの床から色を含んだ声が上がる。
所詮、性技に長けた大人の前ではナルトの小さな抵抗など無駄であった。しかし、ギリリと歯を食い縛るナルトを見て、カカシが面白くない顔をする。
必死に快楽を堪えるナルトの様はまるで、カカシを拒絶しているように映り、それが誤解を生む。丹念に蕾を解すと、カカシは自身を子供の中に押し入れた。
抵抗する素振りばかり見せる子供と違い、幼い性器だけが、突くたびに押し出されるように精液を零し、それだけがカカシの下半身をおし進める理由を作る。
「なう…なると、なると…っ」
「あ、ぁ、んや…やらぁ、だめ…ってば」
〝やだ〟〝だめ〟ばかり紡ぐ口とは裏腹に、狐の子供の身体は薄紅色に火照り、今行っている行為が快感であると訴えている。ただ、碧い瞳は交差された腕のせいでよく見えない。ナルトは快楽を感じてる自分を必死に押し殺そうとしていたが、それをカカシが知るはずもなく、拒絶するほどカカシの行為を増長させた。
「だめぇ…」
やがてカカシが持ち上げていた両足がビクビクと痙攣して、狐の子供が達したことを教えてくれた。パシャ、とカカシの腹に量の少ない精液が飛び散り、快感の余韻に震える身体を揺さぶれば、子供は、堪らないのだろう…とうとう泣き出してしまった。
「ふぇええ…。カカシせんせぇ……」
「…ナルト?」
「どぉして…? カカシ先生の一番はオレじゃないのに、今更こんなことするんだってばよ」
「―――…」
一時の沈黙が落ちた後、カカシはこれ以上ないほど目を見開いていた。
「何言ってるんだ、ナルト。オレはおまえのことを誰よりも大事に思ってるよ…」
「違う。カカシ先生の一番はオレじゃない!」
「……!」
ナルトは青い瞳から大粒の涙を流して、しくしくと泣き始めた。
「カカシ先生こそ、オレよりリンさんの方が大事なんだっ。オレよりお酒の方が好きなんだっ、オレより他の誰かのところに行っちゃうんだろ!?」
「………」
「今日だってカカシ先生から女の人の匂いがするってば…」
ひっそり告白するようにナルトが唇を噛み締めた。
「オレってばメスだったら良かったのに。そうしたら、カカシ先生のこと、女の人のように慰めることができたのに。へんてこな三角耳じゃなくて、長い髪が欲しかった。不格好な尻尾じゃなくて、すらりとした足が欲しかった」
啜り泣きのような懇願の声が腕の下で発される。見れば、ナルトの三角耳は、へたっと下がり、尻尾は力なく床に垂れている。どちらのものとも知れない精液で塗れた尻尾は、いつものふさふさとした毛並みからは程遠く、まるでこれでは性的虐待を受けている子供のソレ。
「………」
啜り泣きと共に、ただ何も言わずカカシの手にナルトの頬が擦り寄せられる。まだ拾ったばかりの時の頃、言葉を知らなかったナルトはよくこうしてカカシに愛情表現をした。
「――――…」
ナルトを拾ったばかりの、あの頃がなんだか懐かしかった。自分は、ナルトをどうしたいんだろう。1日中部屋の中でベタベタしていたいのだろうか。それとも、皆に自慢して歩きたいのだろうか。ドロドロに甘やかしたいのだろうか。首輪付けて繋いで置きたいのだろうか。
箱の中に閉じ込めたいのか。恋人のように腕を組んで歩きたいのか。好きだと言って欲しいのか。困らせたいのか。誰にも取られたくないのか。キスしたいのか。セックスしたいのか。ただのペットにしたいのか。
泣き疲れて気絶してしまったナルトの腕を持ち上げるが、床に落ちてしまう。カカシは嗚咽のような謝罪の言葉を囁いたが、起こってしまった事実は戻すことは出来ない。カカシが、無理矢理抱いたのは、汚したくなくて、綺麗なままでいて欲しくて、大事に守りたかった唯一の存在だったのに。

あの人食い月の夜、路地裏でナルトを拾ったのはカカシだ。カカシに命を助けられた、とナルトは思っていることだろう。だが、本当に救済されていたのは、カカシの方なのだ。
あの晩、もしこの小さな生物を拾わなければ、自分はもうとっくに発狂していたに違いなかったから。
助けられたのは、感謝すべきなのは、カカシの方であったのだ。


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空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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自己紹介
名前    空気猫、または猫
職業    ノラ
趣味    散歩・ゴミ箱漁り
餌      カカナル
夢      集団行動
唄      椎名林檎
性質    人間未満

日記    猫日和

ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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