空気猫
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さるべーじの続き。我ながら変な話を書いたなぁと思います。次から木の葉の里に戻りたい。
店が定休日の日を見計らって買い物に出掛ける。必然的にまとめ買いになってしまい荷物も多くなる。しかし今日は少々買い過ぎてしまったようで紙袋の中身をぶちまけてしまった。「あー……」呆然と散らばった食材や日用品を見つめる。その時、背後で車のブレーキ音がなって、灰色の影が横を通り過ぎた。長い腕が転がったカップラーメンに伸ばされる。どうやら拾うのを手伝ってくれるらしい。「あ、ありがとうございま…」突然現れたのは箒頭の男だった。相変わらず表情の読めないが、黙々と缶詰やら日用雑貨やらを拾い集めている。
「おい、いきなり車から飛び出すなっていつも言ってるだろーが。ガキかおまえは」
振り向くとスーツを身につけた髭面の男がやや呆れた様子でぷかぷか煙草を燻らしていた。
「あ?どうした。おめぇ、なにやってンだ」
「………」
「こたえろっつーの、カカシ」
そこでナルトは初めて箒頭の男の名前を知った。髭面の男はナルトの存在に気付くと僅かに目を丸く開いて「こりゃどーも」と頭を下げた。
「えーと奴とは知り合いか?」
「おう。ウチの店の常連だってば」
一度も買い物をしてないし、居座っているに近いので少し語弊があるかもしれないが、常連には違いないだろう。
「店?」
「向こうの通りの花屋の。毎日来てくれてるんだってば」
「へえ?」
髭面の男が酷く珍しいものでもみるように自分を見ているので、何かおかしなことでも言っただろうかと口を噤んでしまった。確かに毎日は変かもしれない。いや変なことだろう。
「へー、あのカカシがなぁ。ほー、こりゃなかなか意外な趣味だな」
「なんだってばよ」
「いや。すまん。あいつも人間に興味を持つことがあるんだなぁと珍しくてついな」
「………?」
ナルトを上から下まで見降ろしてスーツの大男は顎髭を興味深そうに擦る。
「おまえ、名前は?」
「……うずまきナルトだけど」
「そうか。少し変わった奴だがあいつのこと、これからもヨロシクな」
何故か、がっしりと肩を持たれて「オレに任されても困るってばよ」とナルトは内心思ったが、その場は何も言わなかった。豪奢な外套を羽織った通行人が、楽しそうにショッピングなどの会話をする中、
「―――ナルト」
唐突に背後から名前を呼ばれ、ナルトは雑音だらけの通りを振り返る。人の気配がまったくしなかったのだ。
「花…」
「へ…?」
ナルトの目の前に出されたのは黄色い花だった。見れば銀髪オッドアイの大人が一本の花を差し出していた。
「オレに?」
花は男の握力に寄ってかなりひしゃげていたが、、プレゼントなのだろうか。ナルトはややしばらく大人と花を見比べると、ふんわりと微笑んで男からプレゼントを受け取った。
「ありがとうってば!」
男は少年の言葉を咀嚼したあと、もしかしたらほんのちょっとだけ頬を染めたかもしれない。ぼうっと突っ立ったまま少年を見詰めている同僚に、髭面の男が肩を竦め「おら、いくぞ。仕事だろ」と車に引きずるように乗せ去って行った。
後日、ナルトはこの変な大人から求婚される。
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空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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管理人の生態
自己紹介
名前 空気猫、または猫
職業 ノラ
趣味 散歩・ゴミ箱漁り
餌 カカナル
夢 集団行動
唄 椎名林檎
性質 人間未満
日記 猫日和
ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
職業 ノラ
趣味 散歩・ゴミ箱漁り
餌 カカナル
夢 集団行動
唄 椎名林檎
性質 人間未満
日記 猫日和
ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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