空気猫
空気猫
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軽い年齢制限あり。
真夜中の木曜日
夜露で濡れた窓の淵にカカシがナルトを抱き抱えて音もなく降り立つ。いつも鍵のかかっていない窓から部屋の中に入るとカカシはそっとナルトをベッドの上に降ろした。
己の担当上忍が屈み込んで自分のサンダルを優しく脱がしてくれた瞬間、ナルトは真っ赤になってしまった。
電気も点けない暗い部屋の中で、カカシのシルエットだけが、月明かりに照らされて浮かび上がる。
「せんせ…?」
「お風呂、行こうかナルト」
「へ…?」
拒む間もなく、また抱き上げられると、浴室で、熱いシャワーを掛けられる。それも服を着たままで。ナルトはあっという間に濡れ鼠のような風体になってしまった。
「カカシ先生なにするんだってば!?」
「殺菌に決まってるでしょ~…」
「???」
「他の男にさわられちゃだめだよナルト」
「へ…?」
「ね?」
ぱたぱたと顔に掛かるシャワーと、慣れない大人の手の感触。わしゃわしゃと髪をかき回されて洗われて、ナルトはきょとんとしてから、心臓を早鐘のように速めた。さきほどゲンマにふれられたところを念入りに洗われたのだと理解できたから。
「……カカシ先生はオレのこと好きなの?」
するりと口から滑り出た言葉にナルトが自分の口を手で覆う。
沈黙が落ちて、カカシと目が合う。色違いの瞳に見つめられるとドキドキした。ゲンマやライドウに声をかけた時、カカシはなんだか機嫌の悪い顔をしていたのは自分のせいなのだろうか…。
「スキダヨ」
「!」
ナルトの目がまん丸に見開かれる。
「なあに、ナルト。難しい顔しちゃって」
抱き上げられて、おでこにキスをされたので、ナルトは今度こそ目を見開いた。
「あのさ、カカシ先生…」
〝スキダヨ〟なんて言われたのが嘘みたいだ。ずっとカカシに嫌われていると思ってたから。ナルトはバスタオルにくるまれて、ポタポタと水滴を垂らして、大人を見上げる。
「ん~?」
先程の言葉が幻聴だったのではないかと思うくらいカカシの弓なりに曲がった目からは感情が伺えない。怒っているのだろうか、不機嫌なのだろうか。だけど帰るわけでもなく、沈黙が落ちている。黙っていられると、端正な顔をしたカカシは怖い。
「くっしゅんっ」
ナルトのアパートは壁が薄く、あたたかいとはいえない。濡れたままの身体では、体温が下がった。ナルトが身震いすると、「ああ、ごめんね」と乾いたバスタオルでくしゃくしゃと丸ごと拭かれて、動物か何かになってしまったようなおかしな気分になった。
どうやらカカシは自分には優しいらしい。たぶんおそらくきっと。ならば、話しかけても大丈夫だろうか。ナルトが一代決心をして、大人を振り仰いだ瞬間、ベッドが軋んで大人に覆い被されたのだとわかった。
「な、 にっ?」
カカシの顔があまりに近くにある。いつかの草原でも、こんな体勢で、こんなシチュエーションがあった気がする。だけど、今夜のカカシは、あの時以上にずっと真剣で、ナルトは身動きがまるで出来なかった。
上着のファスナーをジジジと下げられて、うなじにカカシの唇が落ちる。ちくりと走った痛みに、ナルトは驚いた。そのまま、啄ばむように、首筋を何度か吸われて、ベッドに押し倒される。
頭の中は疑問符でいっぱいで、抵抗することすら思いつかなかった。カカシの手の平がナルトの薄い胸板を撫でて、滑る。胸の先端をごつごつした大人の指の腹が戯れるように彷徨い、腹の中心部を撫でる。ぞくりとした感覚に背筋が震えて、思わず、蹴りあがった片足は、いとも簡単に大人の手に捕獲されて、持ち上がった。
「――――カカシせんせぇ…?」
「ナルトは無防備だよね」
ギシ、と子供用の小さなベッドが二人分の体重で軋んだ。
「それに無邪気だ」
そこが可愛いんだけど、とカカシが呟く。
「おまえのことを好きかって?」
下肢に近い部分を撫でられて、ナルトの身体が跳ねる。
「好きに決まってるでしょ?」
「!!!」
噛み付くようなキス。ふぅ、ふぅ、と息が漏れて、何度か角度を変えて唇が合わさり、ぬるりとしたものがナルトの口の中に侵入してきた。下着の中に手が差し込まれて、ナルトの頭が真っ白になるような場所を撫でられた。
「ふぁ、ん…」
反射的に出た声に、こんなの自分の声なんかではない、と身悶える。「カカシせんせぇ、なんか変…っ」下腹部に舌を這わせるカカシの頭をどけようとナルトがもがくが、大人の、それも上忍の力に敵うはずがなく、抵抗は意味をなさなかった。
キャンディか何かのように、局部を舐められて、ナルトが押し殺した声を漏らす。「ふぁ、あ、ぁ、あ…?あっ?」ナルトは意味もわからずあっけなくカカシの口の中で射精した。
くてんと全身を弛緩させたナルトを見下ろして、カカシはその小さな身体を抱き締めた。
「もっと気持ち良くしてあげれるよ?」
「???」
はふはふとナルトの胸板が浅く上下して、カカシは子供のおでこに薄っすらと浮いた汗を拭う。
「してあげれるから、オレにしておきなよ」
「………?」
「他の男じゃなくて、おまえの恋人はセンセーにしておきなさい?」
「カカシセンセーで…?」
「そう。オレはお買い得だよ?上忍だし、頭は良いし、顔はカッコイイしね」
人が聞いたら呆れてしまうようなセールストークをカカシが喋る。上忍だの、頭のことだの、顔のことだの、褒めていたのは、カカシの事をキャーキャーいう女たちだった。ダイキライな奴等に持て囃されていた美点だが、それがナルトにとっても魅力的に映るというなら、カカシは最大限に利用する。
「ナールト、先生とお付き合いしよう?」
「?」
「意味わかる?」
ナルトは薄暗闇の中に浮かび上がる、カカシの顔をぽやんとした瞳で見上げる。カカシの口布を取った顔をナルトは一度も見たことがなかった。正確には一度、休日中に口布を取ったカカシの顔を見ているのだが、ナルトはそれを知らなかった。ぱしぱしと金色のまつ毛が何度か瞬いたが、ナルトがカカシの顔を確認する前に、カカシがまたナルトに覆い被さった。今度は胸の飾りを愛撫されながら、キスされる。ビリビリと電流のようなものが頭のてっぺんから足のつま先まで走って、
「いゃっ」
ついナルトは、どん!とカカシを突き飛ばして、拒絶してしまった。驚いた拍子に、真ん丸い頬を伝って涙も流れていた。
別にカカシのことがいやだったわけではない。ただ、えたいの知れない感覚に恐怖しただけだ。だけど壁際に縮こまって、服の胸元をぎゅっと握ったナルトを見て、悔しそうに顔を顰める。
「…オレじゃだめなのかナルト。そんなにっ、一度しか会ったことのない男がいいのか!」
カカシの怒鳴り声にナルトがびくんと身体を強張らす。「あ…」と、ちょっと呆然としたようなカカシの声。「ごめんね」とカカシが金糸にふれようとした瞬間、
「そこまでです、カカシ上忍」
見れば、昼間のお面の男たちがナルトの家の窓際に立っていた。気配すら感じなかった彼等の登場に驚きつつ、ナルトは乱れた息を整える。
「……ほーんと、おまえたち出歯亀って言葉知ってる?」
「生憎職務ですのでカカシ上忍」
睨む元暗部特攻隊長の両脇に立って後輩暗部たちは、淡々と述べる。
「……カカシ先生、あのさ、あのさオレ」
ナルトの、カカシに向かって伸ばした手は、夜に溶けこむ黒衣に遮られた。ベッドに座り込む金児に振り返ったカカシは「また明日の演習でね」とニッコリ笑って去って行った。
結局、ナルトの言葉はカカシに伝えられないまま。
ただ、
「……カカシ先生とキスしちゃったってば」
ベットの上でナルトはぺたんと座り込むと、誰にともなく呟いた。それに、もっと凄いこともされた気がする。真夜中の十二時ちょうど、人生で初めてのだるい身体の倦怠感と共に、ナルトは口を押さえて、ぐるぐるした。
その日はなかなか眠れなかった。
夜露で濡れた窓の淵にカカシがナルトを抱き抱えて音もなく降り立つ。いつも鍵のかかっていない窓から部屋の中に入るとカカシはそっとナルトをベッドの上に降ろした。
己の担当上忍が屈み込んで自分のサンダルを優しく脱がしてくれた瞬間、ナルトは真っ赤になってしまった。
電気も点けない暗い部屋の中で、カカシのシルエットだけが、月明かりに照らされて浮かび上がる。
「せんせ…?」
「お風呂、行こうかナルト」
「へ…?」
拒む間もなく、また抱き上げられると、浴室で、熱いシャワーを掛けられる。それも服を着たままで。ナルトはあっという間に濡れ鼠のような風体になってしまった。
「カカシ先生なにするんだってば!?」
「殺菌に決まってるでしょ~…」
「???」
「他の男にさわられちゃだめだよナルト」
「へ…?」
「ね?」
ぱたぱたと顔に掛かるシャワーと、慣れない大人の手の感触。わしゃわしゃと髪をかき回されて洗われて、ナルトはきょとんとしてから、心臓を早鐘のように速めた。さきほどゲンマにふれられたところを念入りに洗われたのだと理解できたから。
「……カカシ先生はオレのこと好きなの?」
するりと口から滑り出た言葉にナルトが自分の口を手で覆う。
沈黙が落ちて、カカシと目が合う。色違いの瞳に見つめられるとドキドキした。ゲンマやライドウに声をかけた時、カカシはなんだか機嫌の悪い顔をしていたのは自分のせいなのだろうか…。
「スキダヨ」
「!」
ナルトの目がまん丸に見開かれる。
「なあに、ナルト。難しい顔しちゃって」
抱き上げられて、おでこにキスをされたので、ナルトは今度こそ目を見開いた。
「あのさ、カカシ先生…」
〝スキダヨ〟なんて言われたのが嘘みたいだ。ずっとカカシに嫌われていると思ってたから。ナルトはバスタオルにくるまれて、ポタポタと水滴を垂らして、大人を見上げる。
「ん~?」
先程の言葉が幻聴だったのではないかと思うくらいカカシの弓なりに曲がった目からは感情が伺えない。怒っているのだろうか、不機嫌なのだろうか。だけど帰るわけでもなく、沈黙が落ちている。黙っていられると、端正な顔をしたカカシは怖い。
「くっしゅんっ」
ナルトのアパートは壁が薄く、あたたかいとはいえない。濡れたままの身体では、体温が下がった。ナルトが身震いすると、「ああ、ごめんね」と乾いたバスタオルでくしゃくしゃと丸ごと拭かれて、動物か何かになってしまったようなおかしな気分になった。
どうやらカカシは自分には優しいらしい。たぶんおそらくきっと。ならば、話しかけても大丈夫だろうか。ナルトが一代決心をして、大人を振り仰いだ瞬間、ベッドが軋んで大人に覆い被されたのだとわかった。
「な、 にっ?」
カカシの顔があまりに近くにある。いつかの草原でも、こんな体勢で、こんなシチュエーションがあった気がする。だけど、今夜のカカシは、あの時以上にずっと真剣で、ナルトは身動きがまるで出来なかった。
上着のファスナーをジジジと下げられて、うなじにカカシの唇が落ちる。ちくりと走った痛みに、ナルトは驚いた。そのまま、啄ばむように、首筋を何度か吸われて、ベッドに押し倒される。
頭の中は疑問符でいっぱいで、抵抗することすら思いつかなかった。カカシの手の平がナルトの薄い胸板を撫でて、滑る。胸の先端をごつごつした大人の指の腹が戯れるように彷徨い、腹の中心部を撫でる。ぞくりとした感覚に背筋が震えて、思わず、蹴りあがった片足は、いとも簡単に大人の手に捕獲されて、持ち上がった。
「――――カカシせんせぇ…?」
「ナルトは無防備だよね」
ギシ、と子供用の小さなベッドが二人分の体重で軋んだ。
「それに無邪気だ」
そこが可愛いんだけど、とカカシが呟く。
「おまえのことを好きかって?」
下肢に近い部分を撫でられて、ナルトの身体が跳ねる。
「好きに決まってるでしょ?」
「!!!」
噛み付くようなキス。ふぅ、ふぅ、と息が漏れて、何度か角度を変えて唇が合わさり、ぬるりとしたものがナルトの口の中に侵入してきた。下着の中に手が差し込まれて、ナルトの頭が真っ白になるような場所を撫でられた。
「ふぁ、ん…」
反射的に出た声に、こんなの自分の声なんかではない、と身悶える。「カカシせんせぇ、なんか変…っ」下腹部に舌を這わせるカカシの頭をどけようとナルトがもがくが、大人の、それも上忍の力に敵うはずがなく、抵抗は意味をなさなかった。
キャンディか何かのように、局部を舐められて、ナルトが押し殺した声を漏らす。「ふぁ、あ、ぁ、あ…?あっ?」ナルトは意味もわからずあっけなくカカシの口の中で射精した。
くてんと全身を弛緩させたナルトを見下ろして、カカシはその小さな身体を抱き締めた。
「もっと気持ち良くしてあげれるよ?」
「???」
はふはふとナルトの胸板が浅く上下して、カカシは子供のおでこに薄っすらと浮いた汗を拭う。
「してあげれるから、オレにしておきなよ」
「………?」
「他の男じゃなくて、おまえの恋人はセンセーにしておきなさい?」
「カカシセンセーで…?」
「そう。オレはお買い得だよ?上忍だし、頭は良いし、顔はカッコイイしね」
人が聞いたら呆れてしまうようなセールストークをカカシが喋る。上忍だの、頭のことだの、顔のことだの、褒めていたのは、カカシの事をキャーキャーいう女たちだった。ダイキライな奴等に持て囃されていた美点だが、それがナルトにとっても魅力的に映るというなら、カカシは最大限に利用する。
「ナールト、先生とお付き合いしよう?」
「?」
「意味わかる?」
ナルトは薄暗闇の中に浮かび上がる、カカシの顔をぽやんとした瞳で見上げる。カカシの口布を取った顔をナルトは一度も見たことがなかった。正確には一度、休日中に口布を取ったカカシの顔を見ているのだが、ナルトはそれを知らなかった。ぱしぱしと金色のまつ毛が何度か瞬いたが、ナルトがカカシの顔を確認する前に、カカシがまたナルトに覆い被さった。今度は胸の飾りを愛撫されながら、キスされる。ビリビリと電流のようなものが頭のてっぺんから足のつま先まで走って、
「いゃっ」
ついナルトは、どん!とカカシを突き飛ばして、拒絶してしまった。驚いた拍子に、真ん丸い頬を伝って涙も流れていた。
別にカカシのことがいやだったわけではない。ただ、えたいの知れない感覚に恐怖しただけだ。だけど壁際に縮こまって、服の胸元をぎゅっと握ったナルトを見て、悔しそうに顔を顰める。
「…オレじゃだめなのかナルト。そんなにっ、一度しか会ったことのない男がいいのか!」
カカシの怒鳴り声にナルトがびくんと身体を強張らす。「あ…」と、ちょっと呆然としたようなカカシの声。「ごめんね」とカカシが金糸にふれようとした瞬間、
「そこまでです、カカシ上忍」
見れば、昼間のお面の男たちがナルトの家の窓際に立っていた。気配すら感じなかった彼等の登場に驚きつつ、ナルトは乱れた息を整える。
「……ほーんと、おまえたち出歯亀って言葉知ってる?」
「生憎職務ですのでカカシ上忍」
睨む元暗部特攻隊長の両脇に立って後輩暗部たちは、淡々と述べる。
「……カカシ先生、あのさ、あのさオレ」
ナルトの、カカシに向かって伸ばした手は、夜に溶けこむ黒衣に遮られた。ベッドに座り込む金児に振り返ったカカシは「また明日の演習でね」とニッコリ笑って去って行った。
結局、ナルトの言葉はカカシに伝えられないまま。
ただ、
「……カカシ先生とキスしちゃったってば」
ベットの上でナルトはぺたんと座り込むと、誰にともなく呟いた。それに、もっと凄いこともされた気がする。真夜中の十二時ちょうど、人生で初めてのだるい身体の倦怠感と共に、ナルトは口を押さえて、ぐるぐるした。
その日はなかなか眠れなかった。
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ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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管理人の生態
自己紹介
名前 空気猫、または猫
職業 ノラ
趣味 散歩・ゴミ箱漁り
餌 カカナル
夢 集団行動
唄 椎名林檎
性質 人間未満
日記 猫日和
ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
職業 ノラ
趣味 散歩・ゴミ箱漁り
餌 カカナル
夢 集団行動
唄 椎名林檎
性質 人間未満
日記 猫日和
ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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