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空気猫

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そんなことがあった夕焼けの帰り道から数日後の受付所。その日の受付に座っていた人物がイルカであったことが、はたけカカシの不運であった。
「イルカ先生、会いたかったてばぁ!」
「よく来たな。ナルト。ひとりで来れてエラいぞぉ」
ナ、ナルトさん?子供の手を引いてやってきた大人を完全無視して始まる感動の再会。熱い抱擁をまじわす擬似親子に、はたけカカシは呆然と立ち尽くした。
オレには人前じゃあんなにひっついて来ないのに。なんで!?その中忍はいいわけ!?
酷い、酷いよナルト…、とシクシクシク両手で顔を覆って床に転がって泣く26歳。あっという間にアカデミーの廊下に涙の水溜りができて、書類を提出しにきた他の忍たちが、ぎょっと仰け反ったあと綺麗な弧を描いてカカシを避けていく。一方、渦中のイルカといえば、
「おや、カカシさんいらっしゃったのですか」
なんて、人の良いドルフィンスマイルを炸裂させて、上忍の殺気をものともしないで書類を受け取った。どこまでもマイペースに職務をまっとうするイルカに、イルカの上司、同僚一同が椅子やら机の背後に避難しながら冷や汗を掻きまくる。
(この人、まさかわざとやってるんじゃぁないだろうな……)
笑顔を崩さない受付係にカカシは盛大に表情を引き攣らせた。この中忍の限ってありえないと思いながらも、愛しい子供をとられた嫉妬からか、カカシの背後からドス黒いチャクラが蔓延して、もれなく受け付け所内の忍たちを凍りつかせた。
そんなカカシの機嫌もどこ吹く風。イルカと言えば、
「ナルトー、今日は一楽食べにいくか?」
「まじで。イルカせんせー大好きぃ!!」
オレはアウトオブ眼中かよ。はたけカカシ、やはり最大の壁はこの小憎たらしい中忍だと再認識した瞬間であった。
(いい度胸だな、中忍の分際で!!)
思いながらもナルトの手前、表立ってこの中忍に喧嘩を売るわけにはいかない。(なぜなら、ナルトがどっちに味方するのか知ったら立ち直れないから)
ナルトのベクトルはまだカカシ<イルカの模様。その日、受付で早く親離れしてくれとさめざめすすり泣く上忍の姿が見られたという。



 





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空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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名前    空気猫、または猫
職業    ノラ
趣味    散歩・ゴミ箱漁り
餌      カカナル
夢      集団行動
唄      椎名林檎
性質    人間未満

日記    猫日和

ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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