空気猫
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誘拐犯と子供6
男の外套はやはり上質なものであるらしく暖かった。そのうえ、なんだか嗅いだことのないいい匂いがする。
しかし。
「……………」
不自然なほど長く手を握られ、ナルトが瞳を瞬かせると「ごめん」と謝罪されながらも、ナルトの頬を素手で撫ぜた男が「やわらかい」と陶酔しきった声で感想を漏らしている。
不自然なほど長く手を握られ、ナルトが瞳を瞬かせると「ごめん」と謝罪されながらも、ナルトの頬を素手で撫ぜた男が「やわらかい」と陶酔しきった声で感想を漏らしている。
隣にいたホームレスの男が「坊主、その兄ちゃんに買われ時な」と下品な笑いを漏らした。
余程、自分たちのやりとりが滑稽であったらしい。
余程、自分たちのやりとりが滑稽であったらしい。
余計なこと言うなってば、と顔を顰めていると、銀色の男に足を持ち上げられ、足の裏に接吻を落とされた。
これには、ナルトも吃驚仰天してしまい、隣にいたホームレスの男も口を開けたまま固まってしまった。
おそらくそれなりに社会的な地位もあるだろう紳士が、浮浪児に膝を付き、足を舐めている?
おそらくそれなりに社会的な地位もあるだろう紳士が、浮浪児に膝を付き、足を舐めている?
「あのさ、銀色のお兄さん。なにしてるの?」
「カカシだよ。カカシって呼んで? 可哀想に。こんなに綺麗な足なのに、しもやけになっちゃうよ?」
「あのさ…オレの足、汚いと思うってば。裸足でそこら中歩いてたから。だから、離して?」
ちゅ、と口付けられ、這いずって後ずさるナルトの後頭部を引き寄せ、カカシと名乗った男は手早く自分の靴を履かせた。〝助けて!〟と悲鳴を上げそうになったナルトは、自分の足を恐る恐る見上げる(ナルトの足は男の手によって持ち上げられていたのだ)。
「カカシさん…?」
「そこの靴屋で、靴買ってあげようか。おまえに合う靴があるといいんだけど…」
「いりませんってば!」
「それぢゃあ、オレの靴でいい?」
「え?へ?いやその……。お、おう」
「そっか」
仕方なくナルトが頷くと、銀髪の男はニッコリとうれしそうに笑った。
男の靴は、履いてみる間でもないことだがぶかぶかだった。身長150センチに満たないナルトが履くと小人が巨人の靴を履いているようで、まるで不格好だった。
「はたけさま。何をなさってるのですかっ」
「そのような浮浪児に施しをなされて」
「靴はどうなされたのですか!」
裸足のカカシの様子に吃驚仰天してわらわらと集まってくる使用人らしき男たちがいた。
「見て、この子。凄く可愛いんだ」
外套も手袋もマフラーも靴すらも子供に与えてすっかり身ぐるみを剥がれてしまったカカシがお気に入りの玩具を見つけた子供のように笑みを零すと、若い使用人は蒼褪め、年寄りの執事は卒倒しそうな形相で口から泡を噴いていた。
「あんた、バカな人だってば。利用してぽいっするってばよ」
「そのような浮浪児に施しをなされて」
「靴はどうなされたのですか!」
裸足のカカシの様子に吃驚仰天してわらわらと集まってくる使用人らしき男たちがいた。
「見て、この子。凄く可愛いんだ」
外套も手袋もマフラーも靴すらも子供に与えてすっかり身ぐるみを剥がれてしまったカカシがお気に入りの玩具を見つけた子供のように笑みを零すと、若い使用人は蒼褪め、年寄りの執事は卒倒しそうな形相で口から泡を噴いていた。
「あんた、バカな人だってば。利用してぽいっするってばよ」
毒を吐いた子供に使用人一同が悲鳴を上げる。はたけさま、今すぐその子供から離れて下さい!!と涙を零さんばかりに老執事が懇願した。
「お兄さん。あのじいちゃん等の言う通りだってばよ。オレなんかに関わるとロクなことが起きないってばよ」
「オレ、お金だけはあるんだよね」
寂しそうに男が笑う。彼の背後では「はたけさま、はたけさま」と騒ぎ立てる使用人一同がいた。なるほどたくさんの人々に囲まれてるというのに、誰も一定距離以上カカシに近寄って来ようとしない。
「広い屋敷の中に、おまえみたいなきらきらした金色の子がいたら部屋が明るくなると思うんだ」
今度はナルトが顔を赤くさせる番だった。
「おまえ、名前なんて言うの?」
「………ナルト」
「名前も可愛い」
うっとりとした表情で男が囁く。恭しく手を差し伸べられて手を伸ばした瞬間、抱き上げられる。
「一目惚れなんだ。おまえのこと連れて帰っていい?」
頷く前に、ナルトは羽織っていた男の外套の中に包まれてしまった。街の灯りすらも見えない真っ暗闇。「もう、おまえはオレのモノ」とぽつりと落とされた言葉。男の行動は迅速で有無を言わせぬものがあった。ナルトは、もう地面に足を付けることなく馬車に押し込まれると、高い塀と分厚い扉の屋敷の中に連れ浚われてしまった。それ以来、その路地で金色の子供の姿を見た者はいない。
しばらくして、12歳にして金持ちの男にかどかわされ、涙を零しながら毎晩ベッドの相手をさせられている美しくも憐れな金児の噂が流れた。
寂しそうに男が笑う。彼の背後では「はたけさま、はたけさま」と騒ぎ立てる使用人一同がいた。なるほどたくさんの人々に囲まれてるというのに、誰も一定距離以上カカシに近寄って来ようとしない。
「広い屋敷の中に、おまえみたいなきらきらした金色の子がいたら部屋が明るくなると思うんだ」
今度はナルトが顔を赤くさせる番だった。
「おまえ、名前なんて言うの?」
「………ナルト」
「名前も可愛い」
うっとりとした表情で男が囁く。恭しく手を差し伸べられて手を伸ばした瞬間、抱き上げられる。
「一目惚れなんだ。おまえのこと連れて帰っていい?」
頷く前に、ナルトは羽織っていた男の外套の中に包まれてしまった。街の灯りすらも見えない真っ暗闇。「もう、おまえはオレのモノ」とぽつりと落とされた言葉。男の行動は迅速で有無を言わせぬものがあった。ナルトは、もう地面に足を付けることなく馬車に押し込まれると、高い塀と分厚い扉の屋敷の中に連れ浚われてしまった。それ以来、その路地で金色の子供の姿を見た者はいない。
しばらくして、12歳にして金持ちの男にかどかわされ、涙を零しながら毎晩ベッドの相手をさせられている美しくも憐れな金児の噂が流れた。
☆もう少しで終わります。「誘拐犯と子供」の番号を振り間違えてました。お話的にはまったく問題ありませんがすいません!「誘拐犯と子供」これは猫さんが地下鉄の待ち時間とかに携帯でちまちまちま打っていたものです。ぱちぱちありがとうございます。お返事不要の方→ふおおおお本当ですかまったく知りませんでした光栄です地面にのめり込みそうです!!!
ではお返事17日です。ぱちぱちだけもありがとうございます元気出ます。
百合さま
ナルトは可愛い子ぶりっ子する大人を、ちょっと可愛いなと思ってしまっていたりすると大変面白いなと思う猫ですこんばんわ!カカナルの上下関係はこんな感じが大好きです笑。ぷぷぷっと笑って頂けて良かったですコメントありがとうございました!
いつも楽しく拝見させていただいています。唐突で申し訳ないのですが、日記連載中の「誘拐犯と~」~さま
そうそう隠れ身の術になっているんですよ~…!なわけがありません。こちらのミスです。でも管理人さんがエピソードの入れ忘れてアップしている場合もあるので、ご指摘して下さって非常に助かりましたありがとうございます!
マックの新メニューは辛いおいしい辛いおいしい辛いわああああ!!でした。
マックの新メニューは辛いおいしい辛いおいしい辛いわああああ!!でした。
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空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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管理人の生態
自己紹介
名前 空気猫、または猫
職業 ノラ
趣味 散歩・ゴミ箱漁り
餌 カカナル
夢 集団行動
唄 椎名林檎
性質 人間未満
日記 猫日和
ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
職業 ノラ
趣味 散歩・ゴミ箱漁り
餌 カカナル
夢 集団行動
唄 椎名林檎
性質 人間未満
日記 猫日和
ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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