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空気猫

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青年の内部に埋め込んでいたぺニスを数時間ぶりに引き抜く。こぷこぷ、と卑猥な音を立てて白濁とした液体が白い臀部を伝った。
「……っ、っぁあっ」
セックスが終わると共に、ベッドに突っ伏したナルトは、乱れた呼吸を整えている。オレが金糸を梳くと、碧い瞳がとろりと弛んだ。
「ん…」
そのままオレはベッドから上半身を起こし、アカデミーで借りてきた黄ばんだ資料を手に取る。ミミズがのたくったような文字に視線を落としていると、物言いたげな視線が追ってきた。
「何…?」
「カカシ先生。何読んでいるんだってば?」
「別に」
「怪しいエロ本とか…?」
「あのねぇ。いくらオレでも、あれだけセックスしたあとにそれはないでしょ。
それとも、おまえはまだシたりなかったとか? 凄いもんな。十代の精力は。オレが一回イク間に何回イッた?」
オレが揶揄すると、ナルトの顔は見る見る間に赤くなかった。まったく、本当に他愛もない。
「オレってば別に」と金髪の青年がモゴモゴと耳を桜色に染めたことにオレは満足する。
「ま。冗談はさておき。これは、オレが記憶を失してからここ数十年の木の葉の記録だよ。何しろ、今のオレには暗部に入隊して以来の記憶がさっぱりないからねぇ」
今のオレは、三十代の身体と精神なのに、ぽっかりと記憶だけが空白になってしまっている状態なのだ。
「そっか。何か記憶を取り戻すきっかけになるといいってばよ」
「ま!ダメもとでも無駄にはならないでしょ」
そう言いながら、パラパラと今にも音を立てて壊れそうな本のページを捲る(保存状態がよろしくなかったのか、百年も経っていそうな傷み具合であった)。そしてオレは探していた記事を見付けた。
「やはり九尾は先生に封印されたままか…」
「………!!」
オレが漏らした呟きに、横で寝そべっていたナルトの背中が撓る。
「? どうした?」
ナルトの不可思議な行動に、オレは首を捻る。
「な、なんでもないってばよ」
「………?」
何故か?今までに見たことのない表情をする青年を不思議に思った。一瞬、切なげに表情が顰められたが、気のせいだろうか。目の前の青年はすでにニシシと笑っている。
バカな。何かを押し隠して笑顔を作るなど、明るく屈託のないこの子にできるような表情ではない。オレは、自分の杞憂に苦笑して、また視線を文面に戻した。
「その記事が気になるんだってば?」
「ああ…。この九尾の事件が起きた直後からオレの記憶が曖昧でね」
「そうなんだ…」
「ナルトはこの頃のことは覚えていないよね?」
「ああ。まぁ、オレってばまだ赤ん坊だったから…」
ナルトが気まずそうに視線を伏せる。改めて気付かされるが、ナルトの年代はあの事件の直後に出生した世代ではないだろうか。事件の記憶はなくとも、何らかの形で九尾と関係しているのかもしれない。思えば、この青年から父母の話を聞いたことはとんとなく、オレに付ききりの任務を指示されたところからみても、件の事件で孤児になった子供なのかもしれない。あの日を境に家族を亡くした里人は多いはずだ。それならば、ナルトの鎮痛そうな表情も頷ける。
「言いたくない話なら別にいいよ。オレも無理には聞かない」
優しく声を掛けると、きゅうっと碧い瞳が細められる。オレは愛おしさから?青年を抱き締めた。
「ねぇ。ナルト?オレが好き?」
「え…」
お互いに見つめ合って、感情を確かめ合う。それなのに。
「カカシ先生は、九尾のこと、気になるんだ?」
「あぁ。まぁね…」
突然のナルトの質問。オレはナルトの頭を撫ぜながら曖昧に頷いた。
むしろ、ナルトの方こそそんなに九尾のことが気になるのだろうか?
せっかくいい雰囲気だったのに、とオレは鼻白んでしまう。
「もう、寝ようか?ナルト?眠たいでしょ?」
「う、うん。カカシ先生、おやすみなさい」
瞼を閉じたナルトを可愛らしく思いながら、オレは苦笑する。
だってねぇ。 九尾?
この手で殺してやりたくなるほど、大嫌いだよ。
オレは、欠伸を噛み殺すと、ナルトの足の間に自分の足を差し込んで?
青年をがんじがらめにして抱き込むと、眠りに落ちた。




 
 
 
 






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はじめまして

以前から、お邪魔はさせていただいていたのですが、小心者なので、初めてお便りを出します。
携帯からなので、拍手&郵便局が何処にあるかも分からなくて・・・すみません。
今連載中の「はたけカカシは透明~」ついに先生が自分の心を認めましたね!記憶を無くしてもナルトを好きになる・・・悶えます!これからどうなっていくか、楽しみです。
個人的に好きなお話は「お隣り」と「いちご味」です。
どのお話のカカシ先生もナルトが大好きなのが(そしてたまにヘタレなのが)ツボですvv
一つ気になったのが、「透明人間」の6が二つあることで、片方は小説集のリンクから外れているようです。
もし故意になら、と思ったのですが、一応ご報告をと思いました。
これからも、陰ながら応援させていただきますね。
2010/03/09(Tue)04:56:14 編集
:はじめまして、空気猫です!
「透明人間~」は即刻修正させて頂きました!本当に助かりました~、ご報告ありがとうございます!(1年以上たってから一匹で冷や汗を掻くのを防げました;)ログ化の作業は、たまにうっかりしてしまうのですよっ。
このブログは携帯からだと、メルフォ、拍手には対応してないらしいです、すいません;
うちのサイト、携帯で見るには不便ですよね。そんな中、訪問して頂けているというだけで、ほんと感謝感謝です。
メッセージ、ありがとうございます!嬉しかったです!
空気猫  2010/03/09(Tue)23:38:34
空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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自己紹介
名前    空気猫、または猫
職業    ノラ
趣味    散歩・ゴミ箱漁り
餌      カカナル
夢      集団行動
唄      椎名林檎
性質    人間未満

日記    猫日和

ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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