空気猫
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演習後。
眠る君の瞳に恋をしていた
風の吹く草原で上忍の膝の上には金色の子供。閉じたまぶたをそっとふれて涙の伝った痕を拭う。なんて綺麗な子供なんだろう。存在自体が奇跡みたいで、大好きだよと気持ちが溢れて堪らない。まぁるいほっぺ。日光にあたると、血色のいい毛細血管が浮いて見えるようで。産毛の一つすら、見逃せない。
半開きになった唇に、思わず引き寄せられるように近付いて、
「カカシ先生?」
ふれる寸前で離れる。知らず口布に掛かっていた指を戻し、にっこり笑顔で振り向く。
「なあに、サクラ?」
「もう。こんなところにいたんですか。とっくにお昼ですよ。カカシ先生ったらナルトを探しに行ったままいつまでたっても帰って来ないんだもの。サスケくんが怒ってますよ」
存外に自分も怒っていると言っているような台詞を吐いてつかつかとやって来たサクラはそこで片眉をあげた。
「あら、ナルトじゃない。ちゃんと見つけたんですね。寝ちゃってるし。もう、まだまだお子さまなんだから」
「酷いな~。ちゃーんと探してたのよ?」
カカシはナルトの涙の痕をサクラから隠すように手を充てる。
「サクラ。もうちょっとだけ寝かしてあげたいから先にお昼を取ってて?」
「いいですけど…」
どこか釈然としない表情のままサクラが去る。――カカシ先生。さっき、何をしようとしたのかしら。ナルトの顔に近付いて…まさか、ね?むくむくと湧き上がった疑念。彼女がことの真相に気付くまであと少し。
サクラがいなくなった草原で、再び上忍は膝の子供に視線を落とす。
「なぁーると、なぁーると」
甘く低く、囁く声。まるで壊れたオルゴールのように繰り返される子供の名前。
「大好きだよ」
閉じたまぶたをそっと撫ぜる。眠る君の瞳に恋をしていた。
風の吹く草原で上忍の膝の上には金色の子供。閉じたまぶたをそっとふれて涙の伝った痕を拭う。なんて綺麗な子供なんだろう。存在自体が奇跡みたいで、大好きだよと気持ちが溢れて堪らない。まぁるいほっぺ。日光にあたると、血色のいい毛細血管が浮いて見えるようで。産毛の一つすら、見逃せない。
半開きになった唇に、思わず引き寄せられるように近付いて、
「カカシ先生?」
ふれる寸前で離れる。知らず口布に掛かっていた指を戻し、にっこり笑顔で振り向く。
「なあに、サクラ?」
「もう。こんなところにいたんですか。とっくにお昼ですよ。カカシ先生ったらナルトを探しに行ったままいつまでたっても帰って来ないんだもの。サスケくんが怒ってますよ」
存外に自分も怒っていると言っているような台詞を吐いてつかつかとやって来たサクラはそこで片眉をあげた。
「あら、ナルトじゃない。ちゃんと見つけたんですね。寝ちゃってるし。もう、まだまだお子さまなんだから」
「酷いな~。ちゃーんと探してたのよ?」
カカシはナルトの涙の痕をサクラから隠すように手を充てる。
「サクラ。もうちょっとだけ寝かしてあげたいから先にお昼を取ってて?」
「いいですけど…」
どこか釈然としない表情のままサクラが去る。――カカシ先生。さっき、何をしようとしたのかしら。ナルトの顔に近付いて…まさか、ね?むくむくと湧き上がった疑念。彼女がことの真相に気付くまであと少し。
サクラがいなくなった草原で、再び上忍は膝の子供に視線を落とす。
「なぁーると、なぁーると」
甘く低く、囁く声。まるで壊れたオルゴールのように繰り返される子供の名前。
「大好きだよ」
閉じたまぶたをそっと撫ぜる。眠る君の瞳に恋をしていた。
カカシ先生が乙女でごめんなさい。
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空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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管理人の生態
自己紹介
名前 空気猫、または猫
職業 ノラ
趣味 散歩・ゴミ箱漁り
餌 カカナル
夢 集団行動
唄 椎名林檎
性質 人間未満
日記 猫日和
ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
職業 ノラ
趣味 散歩・ゴミ箱漁り
餌 カカナル
夢 集団行動
唄 椎名林檎
性質 人間未満
日記 猫日和
ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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