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空気猫

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して忍は今日ラれる

ブービートラップに引っ掛かったマヌケな上忍、今日もにこにこ。下忍なって一週間と少し。ナルトは困っていた。この世に生を受けて12年。なんでも一人で解決してきた少年は、ここ数日小さな脳をフル回転させて大いに悩んでいた。悩み事の原因は「はたけカカシ」。彼の担当上忍その人である。
「今日の演習はこれにて終了」
数えて三回目の演習が終わった。解散の合図と共に、三人の子供たちは地面にへたり込む。1番初めに立ち上がったのは黒髪の男の子。そのあとに桃色の女の子が続く。「一緒に帰りましょ~、サスケくぅん」足取りはふらふらとしているもののサスケを追いかけていく根性は流石というべきか。桃色の女の子が去るとあたりは静かになる。残ったのは金色の子供。地面に寝転がっていた子供はぴょこんと起き上がると土をほろう。疲れた表情をみせているものの九尾の回復力のたまものかキツい演習のあとだというのに他の二人に比べるとケロリとしているようだ。「カカシ先生、またね」碧い瞳が担当上忍を撮したあと、すぐさま靴底が地面を蹴るがしかし。
「ナールト」
背後からすかさず声が掛かって長い腕がナルトの小さな身体に巻きついてきた。「センセーと一緒に帰ろ?」捕縛されたナルトの足が宙に浮いた。
ななななんでさわってくるんだってばぁ???抱き上げられるなんて予想外で、慣れない大人の腕に軽く恐慌状態に陥ってしまう。それもこの大人とは数日前に会ったばかりだというのに。
「な、な、なんで?」
「ん?ナルトが好きだから」
げ、幻聴だってば?カカシ先生が変な事を言っている気がするってば。
「なーると?」
「あ、ああのオレ今日はイルカせんせーと一楽に行くんだってば、だからごめんなさいってば」
あせあせと言えばとたん頭上のカカシがしゅんとなる。
「そうなの?」
「お、おう…」
「そ。なら仕方ないネ」
あからさまに沈んだ声にナルトはなおも焦ってしまう。何か言わなくてはと思うが、人とのコミュニケーションに馴れていないお子さまに上手い言葉が浮かぶはずもない。
イルカとの約束は本当。下忍になったお祝いのラーメン。結局、あの事件のあと重症で病院に担ぎ込まれたイルカはナルトとの約束を果たすことが出来ずにいた。そのあとも説明会の準備などアカデミーの仕事に追われ、ナルトはナルトで下忍となってバタバタしていたので今日まで繰り越しになっていたのだ。
「カカシせ、んせ。も、離してってば」
「あ、うん」
ナルトは拘束する腕の力がなくなるとカカシの腕からするりと抜け出した。
「――ナルト」
途端びくりと身体を強張らせるナルト。
「あ、ごめ…んってば。な、なにってばカカシせんせ?」
「いや、なんでもない」
「そう?」
「うん」
最後はぎこちない会話で終了を告げる。遠ざかっていく金をカカシはポケットに手を突っ込んで見送り、
「またフラれちゃった」
ぽつりと漏れた言葉は風と共に掻き消えた。














 

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空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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管理人の生態
自己紹介
名前    空気猫、または猫
職業    ノラ
趣味    散歩・ゴミ箱漁り
餌      カカナル
夢      集団行動
唄      椎名林檎
性質    人間未満

日記    猫日和

ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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