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空気猫

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デリバリヘルス! 19
カカシが自分のことを好きだと言う。ここに住んでも良いと言う。信じられないような提案だった。
「・・・・・・・んせ」
「男に告白されるのは気持ち悪いか?」
ナルトは黙って首を振る。
「カカシセンセーは平気」
「良かった・・・」
慈しむように、髪の毛にふれると、ナルトが戸惑ったように眉を寄せたので、カカシは、苦笑して名残惜しそうに、金糸から手を離した。
「あのな、オレの気持ちには無理に答えることはない」
変わりにわしゃわしゃと掻き回すように、頭を撫ぜる。
よく、教室でふれたような教師と生徒のさわりかただ。
「おまえ家がないんでしょ?行くところがないなら、ここにいなさい。好きなだけいればいい」
ナルトの目が驚きで見開かれる。
少年の頭の中で一瞬のうちに思考がぐるぐると巡って、
そしてすぐに唇がへの字になった。おや?とカカシが首を捻ると、ぺちんとナルトに両頬を叩かれた。
「だめだってば!」
「・・・・なんで?」
「そりゃ、オレはいいけどさ・・・。カカシ先生になら特別に色々サービスしてもいーし」
「は・・・・?」
不穏な単語を発する少年にカカシが「まてまて、あのね」と遮ろうとしたが、
「でもさ」と逆に遮られる。
「カカシ先生、デリヘルなんてやってる元生徒の男なんて家におけるのかよ」
唇を尖らしてナルトが、カカシを見上げた。
そんな、ちょっとした仕草さえも、カカシの胸を掻き乱してしまうほどなのだが、慌ててカカシは首を振った。
「・・・・・・・・ナルトどうして?」
「少しは考えろってば。教育委員会とか意地悪な保護者に目ぇつけられたらどーするんだってば」
恐る恐る尋ねたカカシに、最近の世の中は怖いんだってば!とバタバタとナルトが小さな子供のように暴れる。
「オレってば自分の仕事に誇りは持ってるけど、周りからどう見られるかはよーくわかってるってば。どんなに頑張っても風俗やってるってだけで蔑まれてるんだってばよっ」
ばーか、ばーか!とナルトがカカシに憎まれ口を叩く。
「オレなんかに関わったら先生ってばお先真っ暗!」
イーと歯を剥き出したナルトは、「だからダメ」とそんなことをあっさりと言った。
「はぁ・・・・。なんでこの状況でオレの心配をするかねぇ」
「悪いってば!?」
「本当に意外性ナンバーワンだなおまえ。・・・・ちょっと今、惚れなおしそうになっちゃったけど」
「は・・・・?」
なんで!?という顔で自分を見上げるナルトに、カカシは、瞳を蒲鉾状に細めた。
本当に、この子は自分のことをぜんぜんわかっていない。
その一挙一動がどれほどカカシに眩しく映っているのかも。
「もし誰かに何かを言われたとしたら―――オレは教師を辞めるよ。おまえの方が大事だ」
「・・・・・!?」
ああ、ずいぶん目が真ん丸になったねぇ、とカカシが自分の下にいる少年を見下ろして苦笑する。
「カカシ先生?う、うそだってばよね?・・・・・・ん、んなこと簡単に言うなってばっ」
「えー、なんで?なんなら今、ここで学校に電話して辞めてもいいよ?」
「・・・・・・・・・・・」
「あれ、信じてくれないの?」
無言でナルトがカカシを見つめる。カカシはため息を吐いて、ナルトの携帯に手を伸ばすとボタンをカチカチと押し始めてどこかに電話を掛け始めた。「すいません、はたけですが――・・・」瞬間、ナルトの腕がカカシに伸びて、パコンと携帯の画面がまぬけな音を立てて、閉じた。
「先生、無職になるぢゃん」
「くくく、そうだね」
ナルトに首にしがみ付かれて、満更でもなさそうにカカシが笑った。
「いいよ、おまえのためなら、惜しくない」
一拍置いて爆発したのはもちろんナルトだった。
「ふざけんなってば!」
「ふざけてないよー・・・・?」
くくくく、と耳元で笑われて、ナルトがくしゃりと顔を歪めた。
「バカ、お人よし!カカシ先生なんて利用されてぽいっなんだってばよ!お、お金とかすっからかんに毟り取ってやるっ――・…!」
「おまえにならかまわないよ?」
「・・・・・・・・・っば」
はい、しーっ・・・・とナルトのふっくらした唇にカカシの指が押し当てられる。
「オレは世間からどう思われようといいんだよ?」
元よりカカシは教師という職業に執着がない。熱血だとか、夕日に向かってだとかには縁遠く、ただ成り行きで教職を取ったに過ぎない。それに今の職を失ったとしても、塾講師や、私立校の教員などいくらでもカカシには再就職の道がある。
現職にそれほど拘りがないといえば、それまでだが、ナルトのいなくなったあの空間にもうそれほど魅力を感じなくなったのかもしれない。
一度、色彩を知り、それが消えた時、教室も廊下も、どこもかしこも色褪せたように感じたのだ。
「屋根付き、三食ご飯付きで、家賃は無料。期限は無期限。ナルトが居たいだけいればいいし、いやになったら出て行ってもいい」
破格でしょ、この待遇?とカカシがどこそかのセールスマンのように喋ったあと、微笑した。
「おまえがここに居てくれること、オレは迷惑なんかぢゃない」
「・・・・・・・・・・・っ」
ナルトの唇が戦慄く。腕で自分の顔を隠して丸くなったナルトを見下ろし、カカシはそっと頬にふれる。
「ばかぁ」
いつのまにか、ナルトの瞳から涙が零れていた。
それは、ぼろぼろと次から次へと頬を伝い、床を濡らした。
「・・・・・・・・・・サンキューってばカカシ先生」
やがてぐすぐすと泣いていたナルトは、うーと唸り声のあと消え入るようちっちゃな声でそう呟いた。
 
 
 



★27日お返事。ぱちぱちだけも感謝~。あ、こんなことでメルフォ返信★kニーさま挑戦状しかと受け取りましたvお気遣いも有難う御座います^^
pあらためⅠさまもサイト運営ガンバってくださいませ~vまた遊びに伺いますv 




 
 
おへーんじvv
 
ふぉ・・・・!!!!?いつの間にか隣で正座していた響さん
ああああ、ダイジェスト版!スカートの中身を見られたのと同じ羞恥が!笑。「見られてないよね・・・!?」と振り返ったら響さんに「水玉パンツ★」と満面の笑みで肩をぽーんと叩かれた心境の猫でっすvv
お仕事してるナルト・・・・はい響姐さんから鬼発言入りましたー笑。暗いverは予定ありですが、明るいverも書いてみたい!とか・・・・vいろいろ自分の首をきゅうっと絞めてる猫でした^^
バトンも受け取ったですよ抱き込んでしめしめうひひーv

 
 
コン太さん
よしよし撫で撫で(part2)
ん!?いやいやいやいや、大人とか関係ないですよ!
ぎゅうう。(なんて頑張り屋さんなんだ~っ)
そのうえ原稿まで!猫は感激しちゃうぞ!ああ涙が・・・て、ええええええ寝ちゃった・・・・(爆笑)!!!
ううう、読めない人・・・・。コン太さんおそるべし!笑。
でもそういうところが素敵な魅力ですよv
え、もう一回言っちゃう? す・て・きv み・り・ょ・くv
そういう間の取り方が絶妙で素敵です笑。
でわでわまたー★
 
 
今度パフェ食べに行きましょーvvv
 
 
 
 
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空気猫取扱説明書概要
ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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自己紹介
名前    空気猫、または猫
職業    ノラ
趣味    散歩・ゴミ箱漁り
餌      カカナル
夢      集団行動
唄      椎名林檎
性質    人間未満

日記    猫日和

ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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