空気猫
空気猫
カカナルでケンカ話コメディ風味。ナルト16歳の冬。
目玉焼きの憂鬱
ナルトが家出した。いや、しかしこの部屋は元々ナルトの部屋なのだから、何もナルトが出て行くことはなく、カカシを追い出せばいいことなのだが、何故かナルトが家出をしてしまった。
「カカシ先生なんて、カカシ先生なんて、どうせオレのカラダが目当てだったんだってばよ。カカシ先生なんて、信じられない。不潔だってば。家出してやるっ、わーん!」
ナルトはそう言ってすぱーんとフライパン返しを床に投げつけると出て行ってしまい、ソファーの上でイチャパラを捲っていたカカシは訳のわからないまま、固まった。
「………」
恋人が、自分のことを罵って出て行った。いや、これはもう俄然追い掛けないといけない状況なのだが、どうにも身体が動かない。それどころかカカシと言えば、ナルトは怒って泣いた顔もやっぱり美人で可愛いだなんて、ズレたことを思っていた。
「火、点けっぱなし」
キッチンに立ち、しばらくジュージュー焼ける目玉焼きを見ていたカカシだか、なぜ自分がこの重大事にフライパンを握っているのかわからない。人間とはあまりにショッキングな事態に陥ると心と身体の反応が追い付かないものである。
「確かここで水を入れるんだっけ?」
いつもナルトがやっていたように、フライパンに水を入れると、凄い蒸発音がして、辺りが蒸気に包まれた。
「わー。ナルトー、ナルトー!!」
カカシは、料理は出来るが決定的に抜けているのである。ナルトが料理を担当するようになって、久しく忘れていた事柄を思い出して、遅れてやって来た焦りが込み上げてくる。
恋人暦約4年。うち2年半は遠距離恋愛という年の差カップル。まさかの破局の危機?
理由はわからない。だが、追い掛けなくては不味い気がする。カカシは口布を上げ、額宛てをテーブルから捥ぎ取ると玄関へ駆けだす。しかし、走り出したカカシは情けなくも、階段を駆け降りる時に蹴躓いて転倒してしまった。
春野サクラは優雅な休日中だった。しかし、それは突然の訪問者によって中断された。
「……なんですか、カカシ先生」
「いや、ナルトが家出するならおまえの家かなぁと思って」
公園のゴミ箱でも漁って来たのだろうか。玄関を開けると、ナーと鳴く黒猫を頭に付けたマヌケな表情の担当上忍が立っていた。黒猫は、路地裏で倒れたゴミ箱で餌を漁っている鼠を見付けると一声鳴いて駆けて行く。カカシとサクラはそれを見送りつつ、向き直った。
「イルカ先生の家には行ってきましたか?」
「あの人は今、アカデミー教職員の慰安旅行なんだよ」
ナルトが寂しそうに話していたからと、何故か背後にドス黒いチャクラをメラメラ燃やして、カカシが答えるのを、サクラは頭痛を堪えるような面持ちで聞く。
「ナルトはいません。あの子、あれでもデリカシーのある子なので、女の子の家に突然来るなんてことしませんよ」
暗にサクラから非常識者め、と謗られたカカシはカシカシと困り切ったように後頭部を掻く。
「困ったなぁ…。どこに行ったんだろう」
「カカシ先生」
「なに」
「この里で、ナルトが安心できる場所って驚くほど少ないんですよ」
意味深なサクラの言葉にカカシが目を見開く。
「まさか綱手さまのところ……?」
「………」
カカシの言葉にサクラが白けた表情で腕を組む。
「カカシ先生って結構、ナルトのことを言えないくらい鈍感ですよね」
顔を顰めたサクラは「貸し、一個ですよ」と前置きをして、カカシにナルトの居場所を教えた。カカシの目がまた見開かれる。
「それ、本当?」
「行って、確かめて見ればいいじゃないですか」
「…………ああ」
「たぶん、ナルトはそこにいますよ」
カカシはその時初めて、憔悴しきっていた目元を緩める。
「ありがとう、サクラ。今度、何か奢るな」
「子供じゃあるまいし…食べ物はいりません。それより、ブランドのバックでお願いします」
はは、とカカシはちゃっかり者の少女に苦笑して、ナルトの元へと向かった。
ナルトは、カカシの家の玄関の前で蹲って寝ていた。赤くなった目元には涙の筋が辿って乾いた痕がある。
「ナァールト?」
カカシは足早に階段の最後のタラップを踏み、愛しい子の元へ駆け寄る。コンパクトに丸まって寝入っているナルトの傍で膝を折ると、泣き腫らした目元を指で拭ってやった。
「……うぁ、カカシ先生!?」
自分を包む温もりに驚いて、ナルトが跳ね起きる。どうやらナルトは泣き疲れてそのままカカシの家の前でうたた寝をしてしまっていたらしい。もう中忍程の実力がある忍者のくせに、なんたる迂闊なことか。ま、そこが放っておけなくて可愛いんだけど、と思いながらカカシは、壁際に慌てて逃げ去ろうとしたナルトの背中を掴んで引き寄せる。
「おまえねー…。こんな寒空の下で寝てたら風邪引くでしょーよ」
「んぎゃー、離せー離せーっ。カカシ先生なんて嫌いだってばよ!」
「まーた、そんな人が傷付くこと言って……」
「はーなーせーーーー!」
「ここも、ここも、こんなに冷たくしちゃって。ゆっくりおしおきしなきゃだめかなぁ?」
四肢をバタつかせて暴れるナルトを抱き込んで、そのままお姫様だっこで持ち上げると、カカシは問答無用でナルトを室内へと運ぶ。
しばらく留守にしていたため、冷え切った自宅は外と変わらない寒さで、カカシはヒーターを付けながら、ナルトをベッドの上に降ろす。三本髭の頬に掛った髪の毛を払ってやりながらキスしようとすると、途端に腹を蹴られて、カカシはベッドの上でひっくり返った。
「オレってばただいまカカシ先生と喧嘩中。カカシ先生とは口聞かないもんね!」
ナルトは頬を膨らませて、ぷいっとカカシから背を向ける。
「今、喋ってるでしょ」
「もう喋らねーもん!」
「ふぅん?」
「今から喋らねぇもん。ぜってー、ぜってー、先生となんて口聞くもんか」
「あー、そう?」
「そうだってばよ!」
涙目で振り返られ、カカシは思わず「くくく…」と笑ってしまった。
「ななななんで笑うんだってばよ」
「ねえ、ナルト。オレは、おまえと喧嘩してるつもりなんてないんだけど?」
「オレが怒ってるんだから、これは喧嘩だってば!」
「センセーには手の中で子犬がむずがる程度にしか感じられないね。―――可愛いし」
「うがーーーー、離せーカカシ先生!」
服を剥かれ、背後から首筋に口付けられ、「あ…っ」とナルトから色めいた声が上がる。
「オレとはもう喋らないんじゃなかったの?」
「んやぁ…」
「ナルト、可愛い」
「オレってば…可愛ク…ネ」
両腕を拘束されたまま仰向けに押し倒され、ナルトは枕に顔を埋める。
「センセ。オレ、今カカシセンセーとセックスしたくな…いよ」
「だぁーーーめ。おまえに拒否権はありません」
「やだ。センセ、実は怒ってるもん」
「オレを怒らせた、自覚はあるんだ?」
ジッパーの下がる音がして、ナルトは目を瞑る。興奮気味に押し当てられるものの質量にナルトは息を飲んだ。
「さっきもシタばっかりだから解さなくても大丈夫でしょ?」
「ん……いたぁ」
やっぱりセンセー怒ってる。いつもより乱暴な揺さぶりに、ナルトは歯を食いしばる。だが、セックスに慣れた身体は心とは裏腹に正直で、いつの間にか、軋むベッドの音と共に鼻掛った甘ったるい声が上がっていた。
日常編
―お着替えの時間― 「かぁう。か、ぁ、し」
「お、だいぶ喋れるようになったんでしょ」
金髪碧眼狐耳尻尾付きの男の子を抱き上げて、はたけカカシは笑みを零した。するとカカシの顔マネをするように、小さな二本の牙がきゅっと上がる。そのままお互いに向かい合った状態で口を「あー」とか「いー」とか開けて発音の練習をしていると、壊れかけのチャイムが鳴った。
はたけカカシの家に訪ねて来る人間は限られている。上忍の自宅へ気軽に訪ねる里人は普通いないし、カカシ自身も人を招き入れることを好んでいないからだ。だから、来訪者に不慣れなナルトは身体と三角耳を強張らせるとカカシの首に抱き付いた。「だいじょーぶ、怖くないよ。――たぶん」ナルトの頭を撫でながら、カカシは見知った気配を出迎えるべく、立ち上がった。
「……うわ、信じられない。カカシが子供をだっこしてるなんて世も末だわ」
ナルトを腕に抱えて玄関のドアを開けたカカシに対して、開口一番に放たれた言葉がそれだった。カカシの前には化粧をばっちりきめた、黒髪美人が立っていた。彼女の名前を夕日紅という。ロマンチックな名前に反して、上官に対しても歯に絹を着せぬ物言いをする、姉御肌属性の強いくの一である。カカシにしては珍しく、気安く話せる相手として友人付き合いをしている同僚の一人だ。
大酒飲みで気位が高い。婚期が遅れてるのは、酒癖だともっぱらの噂だが、最近では猿飛アスマと満更でもない噂が流れている、そんな同僚だ。
「カカシ、とうとう女に飽きて幼稚趣味の変態に目覚めたって本当?」
「紅。その冗談、笑えない」
で、何の用?とドアに凭れ掛かりながらカカシが尋ねる。出来るなら玄関先で用件を済ませたいという、訊ねて来た来客をまったく家に入れる気のない態度の無礼な応対する男に、拳を落としたくなるのを堪えつつ、紅は、カカシの腕の中でこちらを胡散臭そうな目で見ている伸びたTシャツの子供に目を向けた。
「アスマに変人が人型小動物なペットを飼って親子ごっこなおままごとを始めたから、絶対見ておけ、見て笑っておけ、って言われて休日をわざわざ潰して見に来てやったのよ」
「この里の上忍はいつからそんなに暇になったんだ?」
「暇じゃないわよ。あんたを大笑いしようと貴重な時間を削って来てあげたに決まってるでしょ」
「うちは見世物小屋か?」
「ええ、あんたも含めてね」
スパンと竹を真っ二つに割ったような紅の言葉にカカシは後頭部を掻いたあと「今、凄く忙しいんだけど……?」とちらちらと部屋の奥に視線を移した。カカシ人形やら毛布やらが散らばった暢気な部屋の中を見て、どこが忙しいのよ、と紅が睨みつけるが、問い詰めたところで「人語の発音の練習」というロクな返事しか返って来ないに違いない。
「せっかくアスマに言われてあんたのために救難物資を持ってきてあげたのに。いらないの?」
そう言って紅は両手に提げていた紙袋を持ち上げる。そこにはみっしりと衣服が詰まっていた。どうやら紅はアスマに頼まれナルトの服を見繕って持って来てくれたらしい。「あ、助かる」とカカシが反射的に腕を出そうとして、ひょいと紅によって取り上げられる。
「……なに」
「あんた。まさか、受け取るだけ受け取って、はいさようならじゃないでしょーね」
「違うの?」
「あんたにはいい女を前にして茶の一杯でも出してもてなすっていう脳みそもないわけ?そのすっからかんの箒頭、叩くわよ」
「……一応、男の部屋でしょ。おまえ、アスマにおかしな誤解されても知らないよ?」
「ご心配無用。アスマは、あんたと私の間に芽生えるものなんて毛ほどもないってことを重々承知よ。それに、私が、あんたの顔を見てキャーキャー黄色い声を上げる女に見える?」
「はぁー…そりゃまた。けっこうな友情で」
明らかにゴミ箱に廃棄しそうなげんなりとした口調でカカシが言った後で、紅が笑いを噛み殺しているのに気が付く。
「……なに」
紅の視線がナルトを抱き抱えている自分に注がれているのに若干の居心地の悪さを感じながらカカシが訊ねる。
「だっておっかしいんだもの。あんたが子育てを始めたってアスマから聞いた時、正直信じられなかったけど、案外まともにやってるじゃない」
「そ…?」
「少なくとも前の百倍は親しみ易くなったわ」
「ひゃく…」
「最近のあんた正直怖かったもの。鋭利な刃物がどんどん尖っていく感じって言うのかしら。仲間内でも近寄り辛い雰囲気出してて、とてもじゃないけど、話しかけたくなかったわ。凄く荒んだ目してたの、気付いてた?」
「ああ、まぁ……」
思い当たる節があったのか、カカシがカシカシと後頭部を掻く。
「迷惑掛けて、すまなかった」
「やだ、謝らないでよ気持ち悪い。…良かったじゃない。やっと息抜ける時間と相手が出来て。女でも普通の子供でもなく、耳と尻尾の付いたちょっと変わり種ってとこがあんたらしいけど」
「……別に、耳と尻尾が付いてなくてもナルトはナルトだよ」
「あら、惚気?」
朴訥とした様子でカカシがまた後頭部を掻く。そんなカカシと、口紅を引いた唇で笑みを作る紅とを、交互に見比べたナルトは何を思ったのかムっと頬を膨らまし、カプッとカカシの腕に齧りついた。
「……ナ、ナルト?」
カカシが若干驚いた様子で腕の中の子供を見下ろす。慌てて、ナルトから腕を引き剥がすが、今度はカカシの忍服に顔を埋めると犬歯でぐいぐい引っ張り出す。肌に噛み付かれているわけではないので痛くはないが、「噛んじゃだめでしょ…」と気の抜けた声で諌めながらも、カカシは狐の子供の唾液ですっかり湿ってしまった忍服の胸元に「あーあ…」と視線を落とす。
「ぷ…あはははっ。躾はまだまだ見たいねぇ」
「紅?」
「いい傾向なんじゃない?だってあのあんたが、子供に服をべたべたにさせられて成されるがままなんて…あー、おっかしい。来て良かったわ」
一人と一匹の様子を見ていた紅は、カカシに抱き抱えられて、こちらを睨んでいる三角耳の狐の子供を上から下まで観察する。拙くも可愛らしい嫉妬を向け、「飼い主」であるカカシを独占しようとする子供の小さな独占欲に、カカシは気付いてはいないようだが、傍から見れば、これほどわかりやすい図式はないというものだ。
「ところで。カカシ、その子って…ずいぶん可愛い顔をしてるけどオスよね?」
「ん…?そうだけど?」
「ふうん。そ。まぁ、いいけど」
含んだ言い方をする紅に、カカシがはっと表情を強張らせる。そしてナルトを紅から隠すように抱き締めると、
「……ちょっと、紅。おまえのほうこそ、いきなり年下に走ったとかいう?言っておくけど、この子とおまえじゃあ、犯罪もいいと……」
「カカシ、お黙り」
カカシの戯言に対して夕日紅はぴしゃりと叱咤する。そして「勝手に上がらせて貰うわよ」と憤慨した様子で、足元に紙袋を掴んで、はたけ家の敷居を跨いだのだった。
「あんたの家って初めてまともに入ったけど案外綺麗にしてるのね。わりと几帳面?」
「物が雑然としてると気持ち悪くない?」
たらたら会話をしつつ、カカシはテーブルに頬杖を付いて座り、紅はテーブルの上に紙袋を置いた。しばらく物見高くならない程度にカカシの私室を見回して、生活感のないキッチンに目を向ける。
「あんた、ここでちゃんと食べてるわけ?この子がいるからには気楽な一人暮らしってわけにはいかなくなったでしょ」
「あー…つくってるよ。わりと、たぶん、まぁまぁ」
「ふうん?」
「オムライスでしょ、この前はハンバーグも作ったし、今度はロールキャベツを作ろうかなって…お風呂もちゃんと入れてやってるし、毎日遊んでやってるよ、なぁナルト?」
突然話を振られて、カカシの指を齧って遊んでいたナルトはびくんと身体を強張らせて、カカシと紅を交互に見上げる。
「女の人が苦手なのかも…」
ふふふ、とどこか嬉しそうに、表情をやに下げてカカシが言う。人見知りをして言葉に詰まったナルトに対して、可愛くて堪らないという仕草でカカシが耳の後ろ側のラインを擦ってやる。たちどころにふにゃんとナルトの表情が弛み、カカシの膝の上で喉を鳴らす。
ナチュラルにラブラブな空気を醸し出す飼い主とペットを見て、紅はややげんなりしたあと、若干笑みを引き攣らせつつもナルトに向かって屈み込んだ。
「うずまき。お姉さんとも遊ばない?」
「ケン?」
「なにその〝うずまき〟って」
「だってこの子、ナルトなんでしょ。なら、うずまきじゃない」
「勝手におかしなあだ名付けないでよ。まだ自分の名前も覚えたてなのに」
「いいじゃない。ねぇ、うずまき。お着替えしましょーねぇ。私は夕日紅。カカシの同僚よ。よろしくね?」
「くれないおばしゃ…?」
「ふふふ。紅お・ね・え・さ・ん・よ」
笑顔のまま青筋を立てたくの一に、先ほどの無愛想を一転「きゃ、きゃんっ」とナルトが尻尾をぶわっと逆立て、耳を垂らして頷いた。早速姉御肌全開で教育的指導をする紅の後ろ姿にカカシは「はは…」と笑いつつ一瞬にして決定した力関係に、女って年齢のことになると最高に怖いよねなんて思っていた。
「カァシ、助けてってば。あれはオニババだってば」と半泣きになったナルトを残してカカシは買い物に出掛けた。
髪の毛をメデューサのようにさせた状態の紅に逆らうほど、彼はチャレンジャーではないのである。夕御飯の食材を買い、市が出ていたので、ついでにぶらりと散策する。そこで思わぬ掘り出し物を買い、帰宅した頃にはすっかり日が暮れた頃だった。
「ただいまー、ナルトー…?」
紅には用が済んだら帰ってもいい、と言ってあったので、すでに彼女の姿はなかった。玄関に靴がないのを確認して、アスマの家にでも行ったのだろうと、考えながら自分もサンダルを抜いていると、たったったっと軽快な足音が聞こえた。
「カァシーーーーっ」
金色の物体が弾んでやってくる気配にカカシは笑みを零し、次の瞬間に眠たそうな目を見開いた。
「カァシ、見て。なうと、きれいきれいにして貰ったんだってば」
どうやら、カカシがいない間にすっかり紅と打ち解けたらしい。人馴れしていない子だったのだが「紅はいいお姉さんだってば」などと言って余程嬉しかったのだろうか?頬を紅潮させて、カカシの腰元に突進してくる。
「いっぱいいっぱい優しくして貰ったってば。紅ってちょっと化粧臭いけど良い人!」
化粧臭いは本人の前では言うなよ…と思いつつ、カカシはナルトを抱きとめる。
「見て、見て。なうとってばお姫さまみたい」
「ありゃま、紅の奴…ナルトになんつー恰好を。完全にオレたちで遊んでるな。馬鹿かあいつらは」
ナルトが着用しているのは少女が着るような、ふりふりひらひらのドレスだった。
胸元でクロスさせるように編み込んだのベルベットの紐リボン。白のフリルがふんだんな襟元。真紅のハイウェストのプリーツワンピース。トゥの高いブーツを弾ませて、
「なうとってばおしゃれさんだってば」
サイズ的にはまだ若干ぶかぶからしく袖を余した腕でカカシに抱きついてくる。床にはナルトが着用しているものと同種の系統のドレスが所狭しを散乱していた。エバンスドレス、ロマンチックカラーのジャンバースカート、花嫁が着るようなスノーホワイトのドレス。極めつけはチュチュなんてものまである。
小物はそれこそ数えきれないほどで、白いレースのクルーソックスに始まり、ボンネットやら、カチューシャに、コサージュ、ありったけのリボンの山。つまりはここはどこの店だ、というような洋服と装飾具が散らばっている。
「うわ、目がちかちかする」
「え」
うんざりした様子のカカシの言葉に、ナルトが綺麗に静止する。
「カァシ、これきあい?」
ナルトの表情がサッと蒼褪める。カカシの言葉は、部屋の状態に付いて洩らされた感想であったが、ナルトはそうは思わなかったようである。
やや呆然と部屋の有様を見ていたカカシを余所にくるくるとご機嫌に部屋の中ではしゃいでいた狐っ子は、カカシの言葉に途端に身体を強張らせた。
「……なうとの似合わない?」
「あ。いや、そういうことではなくて」
ぽろりと出た言葉を慌てて、言い直したが、ナルトは目に見えて、ショックを受けている。笑顔を一転、泣きそうな顔でしゅんと項垂れると、一緒に耳と尻尾まで下がってしまった。
子供の様子に参ったなぁとカカシは利き手を首の後ろにやった。似合うか似合わないかで訊ねられれば、子供の服装は恐ろしいほど似合っている。金髪碧眼という色彩と甘いラインの容姿も相まって、赤いドレスに身を包んだナルトは精巧な造りのアンティークドールのようだ。ただカカシの趣味から言わせれば、目にウルサイ服はあんまり慣れないというか…好んではいないのだ。
「べつにおまえが着たいなら着ればいいんだよ?」
「カァシがきあいならひらひらいらない」
「?おかしな子だねぇ…」
ヒラヒラのヘッドドレスを取ろうとして、ふんわりと抱き上げられる。
「どんな格好をしてもおまえはおまえなんだから好きな格好をしなさい」
「カァシが嫌いなら、なうともひらひらいらないも…」
「違う違う。オレは嫌いじゃないよ。そうだねぇ、女の子みたいで可愛いよ。だけどナルトは男の子だからびっくりしただけなの、変なこと言っちゃってごめんね」
「なうとってば女の子みたい?」
「んー…?」
カカシの言葉尻をとらえて、繰り返すナルトにカカシは困ったように笑った。
「なうと、女の子みたいてば…」
カカシの言葉に小さな脳みそをフル回転させて、ナルトの辿り着いた結論は…
両拳を握り締めて一言。
「なうと、カァシのお嫁さんになるんだってば!」
がくんとカカシの頭が項垂れる。
いいでしょ?とやけに潤んだ瞳で懇願されて、カカシはやはり困ったように笑った。最近、テレビに釘付けのナルトは、年齢に似合わず随分とマセた知識を仕入れてくる。
「大きくなったらカァシのお嫁さんにしてってば。ねっ、いいでしょカァシ!」
なうってば今、決めた!と素晴らしい思い付きをしたように、ナルトの瞳がキラキラと輝き出す。
「なうと、カァシが世界で一番大好き。だから、カァシのお嫁さんになるんだってば。〝予約〟なの。だからなうとだけのかぁしになって?」
「おまえ、ちっさいくせにずいぶん凶悪なこと言うね」
「だめだってば?」
「そーだねぇ…ナルトがもう少し大きくなってまだオレのことが好きだったらもう一度告白して?」
「それって明日!?それとも明日のまた次?」
「明日が数えきれないくらいいっぱいになったらだよ」
「明日がいっぱい…。わかった、なうとってばすぐおっきくなるってば。毎日牛乳飲んでるし、カァシのことなんてあっというまに追い抜かしてやるってば。あしゅまより大きくなるの!」
「ええ、アスマはちょっと困るなー」
「カァシ、あしゅま嫌い?」
ナルトは不思議そうなまなこでカカシを見上げ首を捻る。何故か嬉しそうなナルトを床に降ろすとカカシはかしかしと後頭部を掻く。
そして、「こんなに服があったら、これはいらないかなー…?」と小脇に持ったまますっかり忘れていた紙袋をナルトの目の前に差し出した。
「なに。ラーメン?」
「くくく、ちがうよ…。出してごらん?」
くんくんと匂いを嗅いでから、紙袋に手を突っ込む獣属性の強い子供に苦笑しつつ、カカシはふわふわ揺れる金色の旋毛を見下ろして様子を見守る。
「ふぁ…」
紙袋から出て来たのはオレンジ色を基調とした上下揃いのジャケットだった。随所にナルトの瞳の色と同色の碧いラインも入っている。襟元にふわふわの白いボアの付いて、今のナルトが着ると顎のラインまで埋まってしまいそうだ。
「どう?おまえに似合いそうだと思って市場で買って来ちゃった。古着だけど、おまえの髪と瞳の色がよく映えて誂えたみたいでしょ。一見、繋ぎっぽいけど、ここで区切りがあるから、おまえの尻尾が出る場所もあるよ?」
「カァシ…」
唇を震わして、ナルトがカカシを見上げる。
「ありがとう、カァシ。なうと、カァシのプレゼント大事にするっ。いっしょー大事にする!」
「ククク、一生はいいよ。そんなに嬉しかったならまた買ってあげるよ?」
「いいんだってば。ありがとう、カァシ。これでいい。これがいい。これってばなうとの宝物」
ぎゅう、とオレンジ色の服を抱き締めて、その日、ナルトはちょっとだけ泣いた。その日以来、紅から沢山服を貰ったくせに、ナルトはカカシからプレゼントされた〝お気に入り〟のそのジャケットばかり着た。必然的に、はたけ家の洗濯機の回る回数はやたらと増えてしまったらしい。
R18カカカカナル連載完結。
「ねぇ、ナルト。オレたちにがんがんに突き上げられちゃうコースがいい?」
「それともこのまま、オレたち二人係で悪戯されちゃうほうがいい?」
「優しいからナルトに選ばせてあげる…」
「ねぇ、ナルト。どっちがいい?」
言葉に詰まったナルトを見下ろして、にんまりと二人のカカシは口の端を吊り上げた。
「決められないならどっちもしてあげる、ド淫乱で可愛いオレたちのナルト?」
「いっ、やっ、あっ、あっ、あっ。おなかがぁ……」
「あれ、もう弱音吐いちゃうの?」
「ナルトらしくないよ、もっと頑張って」
「だってぇ…。ふぅ…ううんっ」
背後の上忍服を着たカカシに、胸の飾りを摘み上げられて「ひゃん!」とナルトは声を漏らした。同時に、達した衝撃で精液を零して震えていた性器を、暗部服のカカシによって手で覆われてナルトの身体は魚のように跳ねる。
しかし強引に暴れたくとも、ナルトの中心部には上忍服のカカシの怒張が突き刺さったままなのだ。ナルトが身悶えするたびに、身体を串刺しにしている支柱が動き、ずぐずぐと揺れる。
腹の中で、カカシのペニスの形がリアルにわかってしまう状況に、ナルトは涙を零して頬を染めた。
「ナルト。可愛い」
「ナルト。可愛い」
シンメトリーで前から後ろから囁かれる。前にいたカカシが悪戯に小さな性器を弄りながらナルトに口付けて、後ろにいるカカシが、今度は女の胸を揉むようにナルトの平たい胸部を愛撫する。ナルトの胸の華は鳥肌と共にツンと立ち上がり、まだ幼い性器がゆっくりと熱を灯し芯を持ち始める。
ずくん、とまたナルトの腹の中でカカシのペニスが動く。
「いやぁああ。んふぅっ」
ナルトの悲鳴は暗部服のカカシに飲み込まれて、しばらく唾液の交わる音と、小さな生殖器から滲み出た精液が、大人の掌の中でくちゃくちゃ捏ねられる音が、時々切れ切れの子供の喘ぎ声と一緒に、静かな部屋の中に漏れる。
「あ、あ、あ…やぁ」
「ナルトの口の中、狭くてあったかい」
「んふう…ん、ん、んんんんんっ」
「すぐセンセーのでいっぱいになっちゃうもんね?」
「あ、あ、あ、あ…。んっ、んんん…んっ」
「ナルトの乳首も可愛いよ。ここが感じちゃうなんて女の子みたいだねぇ?」
「いやぁ、ちがうも…、んっ!」
「嘘吐き。鳥肌が立つくらい気持ちいいくせに」
胸の飾りを弄られながら、後ろから揺さぶられ、ナルトの頭がガクガクと揺れる。
「んんんん…ふぁ…っ」
カカシの手の平の中でナルトがまた達してしまう。「――くっ、締まるっ」内壁がぎゅうぎゅう凝縮する感覚に、カカシが腹筋を震わして、より深く自分のペニスを子供の腹の中に打ち込む。
「はぁ、気持ち良かった」
「はぁ、可愛かった」
「けほけほけほ…っ。あんっ」
ちゅくりと濡れた音を立てて、暗部服のカカシが名残惜しそうにナルトの口から舌を出す。つう、とどちらのものとも知れない銀糸の糸が垂れて、カカシはぴょこんと勃ち上がった子供の震える性器を見下ろして微笑した。
「どうしたの、ナルト。まだ腰が揺れてるよ?」
ふー…と暗部服のカカシがナルトの性器に息を吹きかけると、びくんと子供が痙攣した。
「あ、あん。だってぇ…カカシ先生のが、変なとこにあたるんだも…」
「それですぐに気持ちよくなっちゃったの?」
「ふぇ…」
「いけない子」
上忍服のカカシはきゅーっとナルトの乳首を摘む。そうすればキュウと自分のペニスを圧迫するナルトの腸壁に「はっ、サイコー…」とカカシが腰を打ちつける。同時に暗部服のカカシは、ナルトの小さな性器をぱくりと咥えると上下に扱い始めた。
「あっ、あっ、あっ、あっ!」
「ナルト、ナルト、ナルト…っ」
「あう…!!!」
キャンディのように自分の勃ち上がり掛けた性器を舐られて、ナルトの口から嬌声が上がった。
「だめ、だめぇ、カカシ先生!」
「美味しい…ナルトの」
「汚いから舐めちゃ駄目だってばぁ…!!」
「なんで、ナルトのは綺麗だよ?」
「今日、お、お風呂入ってないもん…っ!!」
「かーわいい、ナルト」
「そんなこと気にしてたの?」
「ナルトの味がして美味しいのに」
「そうだよ、いっぱい、いっぱい悪戯してあげる…」
耳元で囁かれて、ナルトは背筋を震わした。その間にも、容赦なくカカシのものが出し入れされ、ナルトはあんあん喘いだ。
「んやぁ…カ、カシセンセッ、カカシセンセッ、もうやめてぇ。オレってばちゃんとカカシ先生たちの相手するからぁ…」
「それ、ほんと?」
「ほんと?」
「本当だってば。ちゃんとやるから許してってば…」
すでに怒張が突き刺さっている尻の穴に指を挿し込もうとしていた暗部服のカカシに羞恥して、とうとうナルトは根を上げる。
「ちゃんと、するから順番っ子だってばよ…」
ボソボソとナルトが唇を尖らして言う。薄っすらと水膜の張った瞳で見上げられ、カカシたちの快感か、背徳感か、どちらともしれぬ性欲で背筋がぞくりと震えた。
ゆさゆさと優しく上下に揺さぶられて、ナルトから鼻掛かった声がいくつもあがる。
「ナールト、ナルト。気持ちいい?」
「気持ちひい……」
上忍服のカカシに膝裏を持ち上げられ、Mの字になる格好でナルトはカカシに揺さぶられていた。「ひん、ひん」「あん、あん」とナルトの喘ぎ声が狭い室内に木霊する。
「かーわいい、ナルト」
自分に揺さぶられる子供の姿を、暗部服のカカシがベッドに寝転びながらうっとりした表情で見つめている。
「ねー…、そろそろ交替してよ。オレもそろそろナルトとシタくなっちゃった」
淫猥な光景をたっぷり堪能したあと、暗部服のカカシは上忍服の自分に言う。
「っいいけど、ちょっと待って」
「ひあ、ひぁあっ、ひあ、ひあああっっ」
「はぁ、締まる」
指で摘まんで達することを止めていたナルトの性器の束縛を解放して、カカシはいきり立った怒張をナルトの最奥にズンズンと叩きつけた。瞬間、びくんびくんと痙攣しながらナルトが達して、凝縮する内部にニンマリと口の端を吊り上げながらちゅぷちゅぷと腰を揺らして自身も射精する。
「ひぁぁああ…っ」
「あれぇ、いっぱい出てるねぇ」
射精を止められていたせいか、普段より勢いよく飛び出した飛沫を、にやにや観察しながら、カカシはよいしょっと座り心地を確かめるために自身の位置をズラした。
「うあ……」
「気持良かったぁ」
ぴったりと吸いつくナルトの内壁の感触に満足しつつ、カカシはナルトを慎重に持ち上げると、打ち込んでいた性器を抜いた。
「さぁ、次はあっちのオレの相手をしてあげてね」
カカシが喫煙者であったなら煙草の一本でも吸って満足気に一服しそうな口調で、カカシはハァハァと息を乱して、シーツにへたれ込むナルトに言った。
そんなナルトの腰の部分に枕を差し込み尻を持ち上げたのは、暗部服のカカシだった。
「ナールト、オレとセックスしよ」
「カカシせんせぇ……」
「ん。疲れてるのにごめんね」
暗部服のカカシに、あやすように、ふれるだけのキスを顔中に落とされて、ナルトの瞳が潤む。
すでに尻の穴の感覚はなくなっていたが、ナルトは暗部服のカカシを受け入れるために、四つん這いになって尻を高く上げた。
「ナルト、ありがとう」
「………っせんせぇ」
「んっ……ナルト!」
すでに何度か精液を出されたためナルトの内部は簡単に暗部服のカカシを根元まで受け入れた。
「ひぃひぃ言わせてあげる。上手に啼けたらご褒美をあげるよ」
「……っ」
カカシはナルトの尻を持ち直すと律動を開始した。
「あっ、あんっ、あん…っ!」
「あったか…ナルトの中」
そのまま、宣言通りナルトは〝ひぃひぃ〟言うまで暗部服のカカシに啼かされ、色んな体勢でたらふく食べられてしまったらしい。
そして、何度かナルトの奥に精液を注ぐと、暗部服のカカシは、ぽひゅんと白い煙を上げて消えてしまった。
「うぇ…カカシせんせぇ?」
いいだけ揺さぶられている途中に、自分の足を持っていたカカシの手がなくなって、ナルトは胡乱な様子で暗部服のカカシの姿を探そうとしたが、両目を上忍服のカカシに寄って覆われてしまう。
「どうやらあいつも満足したみたいだね」
カカシが微笑を浮かべていることは視覚的に見なくてもわかった。「ご苦労さま、ナルト」耳元で優しく囁かれて、ほっぺたにキスを落とされると、どっと疲れと共に睡魔が襲来してナルトは、カカシの声を子守唄代りに眠りに落ちてしまった。
翌朝。雀の鳴き声や、朝の陽射しが窓から差し込む爽やかな空気の中、ナルトの頬は見事に膨れていた。
「腰痛い。立てない。喉がイガイガする。カカシ先生なんてゴミの日に生ゴミと一緒に収集されてしまえばいいんだってば」
「ナルト。センセー、人間は資源ゴミだと思うなー」
「うっさい。次、自分のことをリサイクルで環境に優しい感じを主張したら本気で怒るってば」
シーツの中でトンネルを作り枕を抱えたナルトはブツブツとカカシに向かって文句を吐いている。なんのことはない朝起きてみれば、カカシは一人に戻っていたのだ。どうやら薬の効果が消えたらしい。消えたのは暗部服を着たカカシの方で、察する間でもなく上忍服のカカシが本体であったらしい。
「いやー、二日だけとはいえドッペルガー体験は楽しかったなぁ」
呑気な感想を漏らすカカシに、ナルトの額に青筋が立つ。己の分身が消えてちょっぴり寂しがっているかと思えば、「元々あいつとオレは一つだしね」なんて、前にレンタルビデオショップで借りてきた子供映画のワレワレハミンナデヒトツと言ってしまうテレパシー型宇宙人のような発言をあっさりしてくれた。
最初の頃はあれだけ張り合っていたくせに。カカシは更に「九尾の体液が薬を解毒したのかもしれないな」なんて適当なことを言っていたが、その体液が何かなんて、聞きたくもなかった。つまり唾液に始まって、セーエキとかチョーエキ…どれが解毒薬になったかなんて知らないが、ロクなものではないうえに恥ずかしさ大爆発だ、とナルトは思った。
「カカシ先生が上忍のくせに抜けてるのがいけないんだってば。オレってば一生カカシ先生が二人になっちゃうかと思ってたってば!」
その場合、木の葉商店街を歩く時もカカシ二名に手を繋がれて歩かなくてはいけなかっただろう。同じ顔の男に手を引かれた自分…そんなおマヌケな光景が思う浮かんで、ナルトは慌てて首を振った。
「とにかく次からは変な実験薬なんて飲んじゃだめだってばよ」
「んー…でもねぇ。数日経ったら元に戻るってわかってたし」
「……………へ?」
〝いやぁっ〟と笑ってカカシが舌を出しながら照れ臭そうに後頭部を掻いている。成人男性にもなってその仕草は非常に気色悪いので止めて頂きたい。
「待ってってば。ならなんで、最初にそれをオレに言わなかったんだってば」
「だってぇ、そっちのほうがナルトが優しくしてくれるでしょ?」
「~~~~!?」
絶句してナルトがカカシを真っ赤な顔で睨む。
「……それに二人のオレに愛されてヒィヒィ啼いちゃうナルトって燃えない?」
にまにま、笑みを零すカカシに、
センセーって…
センセーって…と、
ナルトがふるふると拳を握る。
「カカシ先生の変態!」
はたけカカシ…その男、変態に付きご注意。その日、ナルトはこの事実を立て看板付きで主張したかったという。
結局、今回の傍迷惑な実験で実証されたのは、カカシがこの世に二人もいたら、ナルトに掛る負担が綺麗に二倍になることだけだったのかもしれない。
「それともこのまま、オレたち二人係で悪戯されちゃうほうがいい?」
「優しいからナルトに選ばせてあげる…」
「ねぇ、ナルト。どっちがいい?」
言葉に詰まったナルトを見下ろして、にんまりと二人のカカシは口の端を吊り上げた。
「決められないならどっちもしてあげる、ド淫乱で可愛いオレたちのナルト?」
「いっ、やっ、あっ、あっ、あっ。おなかがぁ……」
「あれ、もう弱音吐いちゃうの?」
「ナルトらしくないよ、もっと頑張って」
「だってぇ…。ふぅ…ううんっ」
背後の上忍服を着たカカシに、胸の飾りを摘み上げられて「ひゃん!」とナルトは声を漏らした。同時に、達した衝撃で精液を零して震えていた性器を、暗部服のカカシによって手で覆われてナルトの身体は魚のように跳ねる。
しかし強引に暴れたくとも、ナルトの中心部には上忍服のカカシの怒張が突き刺さったままなのだ。ナルトが身悶えするたびに、身体を串刺しにしている支柱が動き、ずぐずぐと揺れる。
腹の中で、カカシのペニスの形がリアルにわかってしまう状況に、ナルトは涙を零して頬を染めた。
「ナルト。可愛い」
「ナルト。可愛い」
シンメトリーで前から後ろから囁かれる。前にいたカカシが悪戯に小さな性器を弄りながらナルトに口付けて、後ろにいるカカシが、今度は女の胸を揉むようにナルトの平たい胸部を愛撫する。ナルトの胸の華は鳥肌と共にツンと立ち上がり、まだ幼い性器がゆっくりと熱を灯し芯を持ち始める。
ずくん、とまたナルトの腹の中でカカシのペニスが動く。
「いやぁああ。んふぅっ」
ナルトの悲鳴は暗部服のカカシに飲み込まれて、しばらく唾液の交わる音と、小さな生殖器から滲み出た精液が、大人の掌の中でくちゃくちゃ捏ねられる音が、時々切れ切れの子供の喘ぎ声と一緒に、静かな部屋の中に漏れる。
「あ、あ、あ…やぁ」
「ナルトの口の中、狭くてあったかい」
「んふう…ん、ん、んんんんんっ」
「すぐセンセーのでいっぱいになっちゃうもんね?」
「あ、あ、あ、あ…。んっ、んんん…んっ」
「ナルトの乳首も可愛いよ。ここが感じちゃうなんて女の子みたいだねぇ?」
「いやぁ、ちがうも…、んっ!」
「嘘吐き。鳥肌が立つくらい気持ちいいくせに」
胸の飾りを弄られながら、後ろから揺さぶられ、ナルトの頭がガクガクと揺れる。
「んんんん…ふぁ…っ」
カカシの手の平の中でナルトがまた達してしまう。「――くっ、締まるっ」内壁がぎゅうぎゅう凝縮する感覚に、カカシが腹筋を震わして、より深く自分のペニスを子供の腹の中に打ち込む。
「はぁ、気持ち良かった」
「はぁ、可愛かった」
「けほけほけほ…っ。あんっ」
ちゅくりと濡れた音を立てて、暗部服のカカシが名残惜しそうにナルトの口から舌を出す。つう、とどちらのものとも知れない銀糸の糸が垂れて、カカシはぴょこんと勃ち上がった子供の震える性器を見下ろして微笑した。
「どうしたの、ナルト。まだ腰が揺れてるよ?」
ふー…と暗部服のカカシがナルトの性器に息を吹きかけると、びくんと子供が痙攣した。
「あ、あん。だってぇ…カカシ先生のが、変なとこにあたるんだも…」
「それですぐに気持ちよくなっちゃったの?」
「ふぇ…」
「いけない子」
上忍服のカカシはきゅーっとナルトの乳首を摘む。そうすればキュウと自分のペニスを圧迫するナルトの腸壁に「はっ、サイコー…」とカカシが腰を打ちつける。同時に暗部服のカカシは、ナルトの小さな性器をぱくりと咥えると上下に扱い始めた。
「あっ、あっ、あっ、あっ!」
「ナルト、ナルト、ナルト…っ」
「あう…!!!」
キャンディのように自分の勃ち上がり掛けた性器を舐られて、ナルトの口から嬌声が上がった。
「だめ、だめぇ、カカシ先生!」
「美味しい…ナルトの」
「汚いから舐めちゃ駄目だってばぁ…!!」
「なんで、ナルトのは綺麗だよ?」
「今日、お、お風呂入ってないもん…っ!!」
「かーわいい、ナルト」
「そんなこと気にしてたの?」
「ナルトの味がして美味しいのに」
「そうだよ、いっぱい、いっぱい悪戯してあげる…」
耳元で囁かれて、ナルトは背筋を震わした。その間にも、容赦なくカカシのものが出し入れされ、ナルトはあんあん喘いだ。
「んやぁ…カ、カシセンセッ、カカシセンセッ、もうやめてぇ。オレってばちゃんとカカシ先生たちの相手するからぁ…」
「それ、ほんと?」
「ほんと?」
「本当だってば。ちゃんとやるから許してってば…」
すでに怒張が突き刺さっている尻の穴に指を挿し込もうとしていた暗部服のカカシに羞恥して、とうとうナルトは根を上げる。
「ちゃんと、するから順番っ子だってばよ…」
ボソボソとナルトが唇を尖らして言う。薄っすらと水膜の張った瞳で見上げられ、カカシたちの快感か、背徳感か、どちらともしれぬ性欲で背筋がぞくりと震えた。
ゆさゆさと優しく上下に揺さぶられて、ナルトから鼻掛かった声がいくつもあがる。
「ナールト、ナルト。気持ちいい?」
「気持ちひい……」
上忍服のカカシに膝裏を持ち上げられ、Mの字になる格好でナルトはカカシに揺さぶられていた。「ひん、ひん」「あん、あん」とナルトの喘ぎ声が狭い室内に木霊する。
「かーわいい、ナルト」
自分に揺さぶられる子供の姿を、暗部服のカカシがベッドに寝転びながらうっとりした表情で見つめている。
「ねー…、そろそろ交替してよ。オレもそろそろナルトとシタくなっちゃった」
淫猥な光景をたっぷり堪能したあと、暗部服のカカシは上忍服の自分に言う。
「っいいけど、ちょっと待って」
「ひあ、ひぁあっ、ひあ、ひあああっっ」
「はぁ、締まる」
指で摘まんで達することを止めていたナルトの性器の束縛を解放して、カカシはいきり立った怒張をナルトの最奥にズンズンと叩きつけた。瞬間、びくんびくんと痙攣しながらナルトが達して、凝縮する内部にニンマリと口の端を吊り上げながらちゅぷちゅぷと腰を揺らして自身も射精する。
「ひぁぁああ…っ」
「あれぇ、いっぱい出てるねぇ」
射精を止められていたせいか、普段より勢いよく飛び出した飛沫を、にやにや観察しながら、カカシはよいしょっと座り心地を確かめるために自身の位置をズラした。
「うあ……」
「気持良かったぁ」
ぴったりと吸いつくナルトの内壁の感触に満足しつつ、カカシはナルトを慎重に持ち上げると、打ち込んでいた性器を抜いた。
「さぁ、次はあっちのオレの相手をしてあげてね」
カカシが喫煙者であったなら煙草の一本でも吸って満足気に一服しそうな口調で、カカシはハァハァと息を乱して、シーツにへたれ込むナルトに言った。
そんなナルトの腰の部分に枕を差し込み尻を持ち上げたのは、暗部服のカカシだった。
「ナールト、オレとセックスしよ」
「カカシせんせぇ……」
「ん。疲れてるのにごめんね」
暗部服のカカシに、あやすように、ふれるだけのキスを顔中に落とされて、ナルトの瞳が潤む。
すでに尻の穴の感覚はなくなっていたが、ナルトは暗部服のカカシを受け入れるために、四つん這いになって尻を高く上げた。
「ナルト、ありがとう」
「………っせんせぇ」
「んっ……ナルト!」
すでに何度か精液を出されたためナルトの内部は簡単に暗部服のカカシを根元まで受け入れた。
「ひぃひぃ言わせてあげる。上手に啼けたらご褒美をあげるよ」
「……っ」
カカシはナルトの尻を持ち直すと律動を開始した。
「あっ、あんっ、あん…っ!」
「あったか…ナルトの中」
そのまま、宣言通りナルトは〝ひぃひぃ〟言うまで暗部服のカカシに啼かされ、色んな体勢でたらふく食べられてしまったらしい。
そして、何度かナルトの奥に精液を注ぐと、暗部服のカカシは、ぽひゅんと白い煙を上げて消えてしまった。
「うぇ…カカシせんせぇ?」
いいだけ揺さぶられている途中に、自分の足を持っていたカカシの手がなくなって、ナルトは胡乱な様子で暗部服のカカシの姿を探そうとしたが、両目を上忍服のカカシに寄って覆われてしまう。
「どうやらあいつも満足したみたいだね」
カカシが微笑を浮かべていることは視覚的に見なくてもわかった。「ご苦労さま、ナルト」耳元で優しく囁かれて、ほっぺたにキスを落とされると、どっと疲れと共に睡魔が襲来してナルトは、カカシの声を子守唄代りに眠りに落ちてしまった。
翌朝。雀の鳴き声や、朝の陽射しが窓から差し込む爽やかな空気の中、ナルトの頬は見事に膨れていた。
「腰痛い。立てない。喉がイガイガする。カカシ先生なんてゴミの日に生ゴミと一緒に収集されてしまえばいいんだってば」
「ナルト。センセー、人間は資源ゴミだと思うなー」
「うっさい。次、自分のことをリサイクルで環境に優しい感じを主張したら本気で怒るってば」
シーツの中でトンネルを作り枕を抱えたナルトはブツブツとカカシに向かって文句を吐いている。なんのことはない朝起きてみれば、カカシは一人に戻っていたのだ。どうやら薬の効果が消えたらしい。消えたのは暗部服を着たカカシの方で、察する間でもなく上忍服のカカシが本体であったらしい。
「いやー、二日だけとはいえドッペルガー体験は楽しかったなぁ」
呑気な感想を漏らすカカシに、ナルトの額に青筋が立つ。己の分身が消えてちょっぴり寂しがっているかと思えば、「元々あいつとオレは一つだしね」なんて、前にレンタルビデオショップで借りてきた子供映画のワレワレハミンナデヒトツと言ってしまうテレパシー型宇宙人のような発言をあっさりしてくれた。
最初の頃はあれだけ張り合っていたくせに。カカシは更に「九尾の体液が薬を解毒したのかもしれないな」なんて適当なことを言っていたが、その体液が何かなんて、聞きたくもなかった。つまり唾液に始まって、セーエキとかチョーエキ…どれが解毒薬になったかなんて知らないが、ロクなものではないうえに恥ずかしさ大爆発だ、とナルトは思った。
「カカシ先生が上忍のくせに抜けてるのがいけないんだってば。オレってば一生カカシ先生が二人になっちゃうかと思ってたってば!」
その場合、木の葉商店街を歩く時もカカシ二名に手を繋がれて歩かなくてはいけなかっただろう。同じ顔の男に手を引かれた自分…そんなおマヌケな光景が思う浮かんで、ナルトは慌てて首を振った。
「とにかく次からは変な実験薬なんて飲んじゃだめだってばよ」
「んー…でもねぇ。数日経ったら元に戻るってわかってたし」
「……………へ?」
〝いやぁっ〟と笑ってカカシが舌を出しながら照れ臭そうに後頭部を掻いている。成人男性にもなってその仕草は非常に気色悪いので止めて頂きたい。
「待ってってば。ならなんで、最初にそれをオレに言わなかったんだってば」
「だってぇ、そっちのほうがナルトが優しくしてくれるでしょ?」
「~~~~!?」
絶句してナルトがカカシを真っ赤な顔で睨む。
「……それに二人のオレに愛されてヒィヒィ啼いちゃうナルトって燃えない?」
にまにま、笑みを零すカカシに、
センセーって…
センセーって…と、
ナルトがふるふると拳を握る。
「カカシ先生の変態!」
はたけカカシ…その男、変態に付きご注意。その日、ナルトはこの事実を立て看板付きで主張したかったという。
結局、今回の傍迷惑な実験で実証されたのは、カカシがこの世に二人もいたら、ナルトに掛る負担が綺麗に二倍になることだけだったのかもしれない。
end
次は緑のぷるぷるした液体を飲んぢゃったナルトでカカナルナル書きたいです。
日常編
―始まりの時間―
いい歳をした大の男二人がたまの休日にテーブルに向かい合って珈琲を飲んでいるという苦しょっぱい光景に、目に鮮やかな金色のカラーが加わったのはつい最近のことだ。数カ月前の真っ赤な人食い月の夜。長期任務の帰り道にはたけカカシは、道端で耳と尻尾付きの子供を拾った。金持ち連中のオークションに賭けられるところを逃げ出したのだろうか、それとも他の理由があったのか、路上の隅で泥まみれになって震えていた半人半獣の子供は、暖かいお湯で汚れを落としてやれば、金色の美しい子供に変身した。
カカシはその子供に「ナルト」という名前を与え、暫定的に家に置くことに決めた。当初は、人間不信気味で命の恩人であるカカシにすら懐かなかった狐の子は、抱き上げれば噛みつき部屋の隅っこで震えていた。
だが、優しく撫で、温かい布団を与え、愛情を持って話し掛ければ、唯一の人間であるカカシに懐いた。
それからというもの、毎日ブラッシングをして、お風呂に入れ、たっぷりご飯を与えた。すると最初は栄養失調気味だった手足も、ぼさぼさだった耳と尻尾もふんわりふくふくしてきて、拙いながらも人語を解すようになった。
暫定的に住まわしている状態だった狐の子はいつの間にかカカシにとって、手放せない何かになってしまい、今ではすっかりはたけ家の住民になっている。そんなわけで暗部兼上忍でもあるカカシは、ついでに狐の子供の子育てまで始めてしまったのである。
「カァシ、パンツー」
居間のテーブルで寛いでいると、ナルトが着ていた服を捲り上げて見せたのでアスマは飲んでいた珈琲を吹き出した。
狐っ子が洋服箪笥の前でなにやら格闘しているなぁと思っていた。ころんころん転がり、時々「うぅぅ、きゃんきゃん!」なんて狐なんだか犬なんだか微妙な唸り声をあげて、背中を丸めている後ろ姿を何の気なしには見ていた。
だが、いきなりパンチラならぬ、積極的なストリップを見せられるとは思ってもみなかった。
誰だ、こんなズレている教育を施している奴は。
カカシはその子供に「ナルト」という名前を与え、暫定的に家に置くことに決めた。当初は、人間不信気味で命の恩人であるカカシにすら懐かなかった狐の子は、抱き上げれば噛みつき部屋の隅っこで震えていた。
だが、優しく撫で、温かい布団を与え、愛情を持って話し掛ければ、唯一の人間であるカカシに懐いた。
それからというもの、毎日ブラッシングをして、お風呂に入れ、たっぷりご飯を与えた。すると最初は栄養失調気味だった手足も、ぼさぼさだった耳と尻尾もふんわりふくふくしてきて、拙いながらも人語を解すようになった。
暫定的に住まわしている状態だった狐の子はいつの間にかカカシにとって、手放せない何かになってしまい、今ではすっかりはたけ家の住民になっている。そんなわけで暗部兼上忍でもあるカカシは、ついでに狐の子供の子育てまで始めてしまったのである。
「カァシ、パンツー」
居間のテーブルで寛いでいると、ナルトが着ていた服を捲り上げて見せたのでアスマは飲んでいた珈琲を吹き出した。
狐っ子が洋服箪笥の前でなにやら格闘しているなぁと思っていた。ころんころん転がり、時々「うぅぅ、きゃんきゃん!」なんて狐なんだか犬なんだか微妙な唸り声をあげて、背中を丸めている後ろ姿を何の気なしには見ていた。
だが、いきなりパンチラならぬ、積極的なストリップを見せられるとは思ってもみなかった。
誰だ、こんなズレている教育を施している奴は。
たじろぐアスマを余所に、モロに狐っ子のパンツを見せられたカカシは暢気なものだった。さすがはズレた教育を施している張本人だ。
カカシは朴訥とした顔で猫背気味に狐っ子に屈み込むと、「履けたの偉いねぇ」と微笑んで、忍服のポケットからドロップ缶を取り出して子供の口に放り込んでやっている。
ころころと口の中でオレンジ味のドロップを転がしたナルトはこてんと首をかしげるとニシシと笑う。ついでにアスマにも得意げな笑みを見せた。ふくふくした笑顔に不覚にもどきりとしてしまい、アスマは微妙に視線を逸らした。狐っ子、恐るべし。
「いいことしたらご褒美のお菓子ねぇ」
「この間、病院に行った時にドロップを上げたら癖になっちゃったみたいでねぇ」
カカシ人形を抱いてひとり遊びをしている子供の背中を見ながら、男二人が机の上に頬杖を付いている。
「可愛いでしょ」
「は?」
「うちのナルト、可愛いデショ」
今までになくニコニコとした笑顔をみせるカカシに、アスマはぽっかりと口を開けて呆気に取られる。何かを〝可愛い〟だなんていう感覚がこの友人に残っていたのかという大変失礼な感想は、良いとしてもあのはたけカカシが、感覚神経が鈍くて伝達がきちんと出来ないと噂のはたけカカシが、
カカシは朴訥とした顔で猫背気味に狐っ子に屈み込むと、「履けたの偉いねぇ」と微笑んで、忍服のポケットからドロップ缶を取り出して子供の口に放り込んでやっている。
ころころと口の中でオレンジ味のドロップを転がしたナルトはこてんと首をかしげるとニシシと笑う。ついでにアスマにも得意げな笑みを見せた。ふくふくした笑顔に不覚にもどきりとしてしまい、アスマは微妙に視線を逸らした。狐っ子、恐るべし。
「いいことしたらご褒美のお菓子ねぇ」
「この間、病院に行った時にドロップを上げたら癖になっちゃったみたいでねぇ」
カカシ人形を抱いてひとり遊びをしている子供の背中を見ながら、男二人が机の上に頬杖を付いている。
「可愛いでしょ」
「は?」
「うちのナルト、可愛いデショ」
今までになくニコニコとした笑顔をみせるカカシに、アスマはぽっかりと口を開けて呆気に取られる。何かを〝可愛い〟だなんていう感覚がこの友人に残っていたのかという大変失礼な感想は、良いとしてもあのはたけカカシが、感覚神経が鈍くて伝達がきちんと出来ないと噂のはたけカカシが、
「この間なんかオレのお嫁さんになるーって抱きついて泣いちゃってねぇ。可愛かったなぁ」
なんて傍目にもわかるくらい、三白眼をやに下げていうのだ。今度こそ、アスマは口に咥えていた煙草を取り落とした。
「……ちっこいガキ相手にデレデレだなおまえ」
アスマが「まさか」という思いを込めて話の水を向けると、銀髪の友人はきょとんと頬杖を付いたまま首を傾げた。
「………なにが?」
「あ、いや。てめぇの場合はどっちかっつぅと親バカの部類か」
そのままアスマとカカシが話していると、カカシ人形を片手に引き摺りながらナルトがやってくる。口が淋しいのかナルトは指をしゃぶりながらカカシの忍服をくいくいと引っ張った。
「どうした、ナルト?」
「カァシ、あそぼ」
「今はお客さんが来てるからあとでね」
「んじゃ、ここにいるってば」
そう言ってナルトは、カカシの膝の上にちょこんと座った。「な、な、な、カァシ。いつ遊べる?もうちょっと?」「カップラーメンができるくらいだってば?」「オレってばちゃんと〝順番待ち〟出来てえらい?」「あたまなでなでしてくれてもいってばよ」「いーち、にー、さー、ごー、ろー、ナルトのなー」「あしゅま、今度から横入りすんなってばよ」「くまのくせに生意気なんだってばよ!」「でもカァシは友だち少ねぇからオレってば我慢する」カカシ人形の頭を齧って引っ張り出した綿をもくもく口に含みながら、耳付き尻尾付き子供がそんなこと言った。カカシは自分の膝の上で足をぶらぶらさせている、三角耳が二個突出している金髪の真ん丸い頭を微妙な顔で見下ろしたが、何も言葉が思い浮かばなかったらしく、結局、子供が望んだ通り頭を撫でるだけで終わった。
人間椅子の上で覚えたての拙い言葉をフル活用して、マシンガントークをかます三角耳のお子さまに、人生26年になるのに、一言も言い返せもしない朴訥とした銀髪の男。
そんな一人と一匹を見ていたアスマは爆笑のために珈琲を「ブッ」と噴き出さないように懸命に堪え腹を抱えながら小刻みに震えなければいけなかった。
「……ちっこいガキ相手にデレデレだなおまえ」
アスマが「まさか」という思いを込めて話の水を向けると、銀髪の友人はきょとんと頬杖を付いたまま首を傾げた。
「………なにが?」
「あ、いや。てめぇの場合はどっちかっつぅと親バカの部類か」
そのままアスマとカカシが話していると、カカシ人形を片手に引き摺りながらナルトがやってくる。口が淋しいのかナルトは指をしゃぶりながらカカシの忍服をくいくいと引っ張った。
「どうした、ナルト?」
「カァシ、あそぼ」
「今はお客さんが来てるからあとでね」
「んじゃ、ここにいるってば」
そう言ってナルトは、カカシの膝の上にちょこんと座った。「な、な、な、カァシ。いつ遊べる?もうちょっと?」「カップラーメンができるくらいだってば?」「オレってばちゃんと〝順番待ち〟出来てえらい?」「あたまなでなでしてくれてもいってばよ」「いーち、にー、さー、ごー、ろー、ナルトのなー」「あしゅま、今度から横入りすんなってばよ」「くまのくせに生意気なんだってばよ!」「でもカァシは友だち少ねぇからオレってば我慢する」カカシ人形の頭を齧って引っ張り出した綿をもくもく口に含みながら、耳付き尻尾付き子供がそんなこと言った。カカシは自分の膝の上で足をぶらぶらさせている、三角耳が二個突出している金髪の真ん丸い頭を微妙な顔で見下ろしたが、何も言葉が思い浮かばなかったらしく、結局、子供が望んだ通り頭を撫でるだけで終わった。
人間椅子の上で覚えたての拙い言葉をフル活用して、マシンガントークをかます三角耳のお子さまに、人生26年になるのに、一言も言い返せもしない朴訥とした銀髪の男。
そんな一人と一匹を見ていたアスマは爆笑のために珈琲を「ブッ」と噴き出さないように懸命に堪え腹を抱えながら小刻みに震えなければいけなかった。
12歳チャイナでR18。変態が大変です。ごめんなさい。
チャイナプレイは恋人の承諾を取ってから
超ミニのお子様用チャイナ服。だけど、下は履いてはだめだと大人が言うから……。
「カカシせんせぇ…」
カカシの部屋で泣きそうな子供の声が聞こえてくる。カカシの目の前に立っているのは、頬を真っ赤な林檎ように染めた、うずまきナルトだ。明かりの点いた部屋で、ナルトはもじもじとカカシの様子を伺っている。甘えた声を出せば、カカシがもういいよ?と許してくれるとでも思っているのだろうか。
子供の臀部の中で振動する棒。バイブ、ともいう。ナルトは恋人のカカシによってはただいま大人のおしおき中だった。
チャイナ服の裾を手で引っ張って、一生懸命隠そうとしているさまがまた雄の劣情を誘う。
可愛い。本当に、丸ごと食べちゃいたい。
ニマニマとだらしない顔で、そんな恋人の様子を観察しているのは、はたけカカシ26歳。はたけカカシと書いて「変態」と書く、とそろそろ辞書に登録願いを提出すべきであろう。
「もっ、やだぁ。カカシせんせぇ、ゆるしてぇ」
ひっくひっくとナルトが泣き始めた。任務中はいつも強気なお子さまは、恋人のカカシの前だと酷く泣き虫だ。
「はぁん…、やぁ…っ」
「やだじゃないでしょ。気持ちいい、デショ?」
子供の身体は、無理矢理与えられる快楽で小刻みに震える。おしりから出たピンク色のバイブのコードが尻尾みたいで、「やーらしい」と感想を漏らしてコードを引っ張る大人に子供が「ひっ」と小さく嗚咽を漏らした。
「おしおきなのに、こんなに感じちゃっていけない子」
「ふぇえ…。ごめんなさいぃ」
「ナルト、可愛い。恥ずかしくて泣いちゃったの?」
おイタが過ぎただろうか。ナルトは本格的に泣き始めてしまったようだ。すんすん、と鼻を啜ってナルトが啜り泣く。カカシがニッコリと笑って両腕を差し出せば、「せんせぇ…」と碧い目を涙でいっぱいにしたナルトがカカシの腕の中に飛び込んで来た。ちょこんとカカシの膝の中に収まるお子様は、酷くいとけない。それでいて誰に対しても強烈な色香を放つから困ってしまう。
「ナールト、ごめんねぇ。ナルトがあんまり可愛いから先生、苛めたくなっちゃったんだよ」
ナルトを腕の中に囲いながら、カカシが甘い恋人の声で囁く。絶対、任務中は出さない二人っきりのときだけの特別な声色だ。
ナルトが、それを好んでいることも重々承知で、カカシはナルトご機嫌を直す時にそれをよく使う。子供にとって、二人だけの「特別」は酷く甘美だった。
おなかの中に入ったままのバイブの異物感が気になるのだろうか、すでに電源は切ってあるが、ナルトは時々「はぁ…」なんて色っぽいため息を吐いた。
「ふふふ…。おなか苦しいの?」
ここまで挿っちゃってるもんねー、とカカシはナルトのまだ子供の名残りのあるナルトの膨らんだ腹部を撫でる。それだけで感じてしまうのか、ナルトはびくりと震えた。
「ごめ、ごめんなさい、カカシせんせぇ…」
すでに恐慌状態になっているナルトは幼子のように泣くじゃくってカカシに許しを請うた。
カカシはナルトの頬に伝った涙を拭って、優しく耳元で囁く。
「もう、オレがいない時においろけの術なんて使っちゃダメだよ?」
「し、しないっ。もうしないってば!」
効果覿面とカカシはにんまりと笑みを零す。不用意に道端でおいろけの術を連発するカカシの小さな恋人。いくら変化の術で、それがナルト本人の裸体ではないとはいえ、カカシにとっては恋人の素っ裸を不特定対数の人間に見られているのと同じ。これは面白くない。それに、カカシ自身はそのおいろけの術とやらを一度も見たことがないのだ。
風の噂で、恋人の裸体の話を聞いた自分の身にもなって貰いたい。不機嫌は絶好調。それで、ちょっとした仕返しのつもりで、いつものように自分の家に遊びに来たナルトを完璧に無視してみた。カカシの冷たい態度にナルトは最初は驚いて、やがてどうすればカカシの機嫌が直るのかと、可哀想なくらいオロオロとし始めた。
そしてナルトは「なんでもするって約束してくれたらいいよ?」と言ったカカシに「なんでもする」と答えてしまった。あとは悪い、悪い、大人の手に落ちてしまった可哀想な子供。生贄の羊。だけど、驚くべきことに、大人と子供は愛し合っていた。それも深く。
「ナールト、上を向いて?」
「んう…。ん…、ちゅ、む」
やわく、金糸の髪を撫でられる。泣き腫らした瞳で上を向くとカカシが舌を出して、待ち構えていたので、ナルトはそのまま大人の粘膜を受け入れた。カカシとのキスは、いつも苦しい。カカシの舌が入ってくるだけで、ナルトの小さく狭い口内はいっぱいになってしまうからだ。とくに、こうした時のカカシは酷く興奮していて、わざと、ナルトの涙が零れてしまうようなキスをする。
「ごめーんね、意地悪な先生で。もう仲直りしよ?」
「…うん」
「ん。素直でいい子」
「……んなこと言われてもちっとも嬉しくねぇ」
「なんで?」
「バカにされてる気がするから」
ぷいっとナルトがそっぽを向く。
「ふふふ、それもナルトらしいね?」
「?」
「可愛いって言ったんだよ」
「きゃうっ」
剥き出しのナルトの臀部をカカシが揉み上げ始める。内部に入ったままのバイブがきゅるっとナルトのいいところを刺激した。
「カカシ先生、やぁん・・やだってば」
と、ナルトが訴えるのだが、カカシはナルトの襟首から覗くうなじにキスマークをつけることに夢中になっていて、ちっともナルトの言うことを聞いてくれない。
「ひゃう、さわっちゃだめってば・・、あ、あ、あん、あん…」
「ん…。やわらか」
「カカシせんせぇ…っ」
子供臀部を揉み扱くと、僅かに勃ち上がってた子供の性器が涙を零した。ビクビクとナルトが震えて痙攣すると、
「カカシせんせぇ…」
カカシの部屋で泣きそうな子供の声が聞こえてくる。カカシの目の前に立っているのは、頬を真っ赤な林檎ように染めた、うずまきナルトだ。明かりの点いた部屋で、ナルトはもじもじとカカシの様子を伺っている。甘えた声を出せば、カカシがもういいよ?と許してくれるとでも思っているのだろうか。
子供の臀部の中で振動する棒。バイブ、ともいう。ナルトは恋人のカカシによってはただいま大人のおしおき中だった。
チャイナ服の裾を手で引っ張って、一生懸命隠そうとしているさまがまた雄の劣情を誘う。
可愛い。本当に、丸ごと食べちゃいたい。
ニマニマとだらしない顔で、そんな恋人の様子を観察しているのは、はたけカカシ26歳。はたけカカシと書いて「変態」と書く、とそろそろ辞書に登録願いを提出すべきであろう。
「もっ、やだぁ。カカシせんせぇ、ゆるしてぇ」
ひっくひっくとナルトが泣き始めた。任務中はいつも強気なお子さまは、恋人のカカシの前だと酷く泣き虫だ。
「はぁん…、やぁ…っ」
「やだじゃないでしょ。気持ちいい、デショ?」
子供の身体は、無理矢理与えられる快楽で小刻みに震える。おしりから出たピンク色のバイブのコードが尻尾みたいで、「やーらしい」と感想を漏らしてコードを引っ張る大人に子供が「ひっ」と小さく嗚咽を漏らした。
「おしおきなのに、こんなに感じちゃっていけない子」
「ふぇえ…。ごめんなさいぃ」
「ナルト、可愛い。恥ずかしくて泣いちゃったの?」
おイタが過ぎただろうか。ナルトは本格的に泣き始めてしまったようだ。すんすん、と鼻を啜ってナルトが啜り泣く。カカシがニッコリと笑って両腕を差し出せば、「せんせぇ…」と碧い目を涙でいっぱいにしたナルトがカカシの腕の中に飛び込んで来た。ちょこんとカカシの膝の中に収まるお子様は、酷くいとけない。それでいて誰に対しても強烈な色香を放つから困ってしまう。
「ナールト、ごめんねぇ。ナルトがあんまり可愛いから先生、苛めたくなっちゃったんだよ」
ナルトを腕の中に囲いながら、カカシが甘い恋人の声で囁く。絶対、任務中は出さない二人っきりのときだけの特別な声色だ。
ナルトが、それを好んでいることも重々承知で、カカシはナルトご機嫌を直す時にそれをよく使う。子供にとって、二人だけの「特別」は酷く甘美だった。
おなかの中に入ったままのバイブの異物感が気になるのだろうか、すでに電源は切ってあるが、ナルトは時々「はぁ…」なんて色っぽいため息を吐いた。
「ふふふ…。おなか苦しいの?」
ここまで挿っちゃってるもんねー、とカカシはナルトのまだ子供の名残りのあるナルトの膨らんだ腹部を撫でる。それだけで感じてしまうのか、ナルトはびくりと震えた。
「ごめ、ごめんなさい、カカシせんせぇ…」
すでに恐慌状態になっているナルトは幼子のように泣くじゃくってカカシに許しを請うた。
カカシはナルトの頬に伝った涙を拭って、優しく耳元で囁く。
「もう、オレがいない時においろけの術なんて使っちゃダメだよ?」
「し、しないっ。もうしないってば!」
効果覿面とカカシはにんまりと笑みを零す。不用意に道端でおいろけの術を連発するカカシの小さな恋人。いくら変化の術で、それがナルト本人の裸体ではないとはいえ、カカシにとっては恋人の素っ裸を不特定対数の人間に見られているのと同じ。これは面白くない。それに、カカシ自身はそのおいろけの術とやらを一度も見たことがないのだ。
風の噂で、恋人の裸体の話を聞いた自分の身にもなって貰いたい。不機嫌は絶好調。それで、ちょっとした仕返しのつもりで、いつものように自分の家に遊びに来たナルトを完璧に無視してみた。カカシの冷たい態度にナルトは最初は驚いて、やがてどうすればカカシの機嫌が直るのかと、可哀想なくらいオロオロとし始めた。
そしてナルトは「なんでもするって約束してくれたらいいよ?」と言ったカカシに「なんでもする」と答えてしまった。あとは悪い、悪い、大人の手に落ちてしまった可哀想な子供。生贄の羊。だけど、驚くべきことに、大人と子供は愛し合っていた。それも深く。
「ナールト、上を向いて?」
「んう…。ん…、ちゅ、む」
やわく、金糸の髪を撫でられる。泣き腫らした瞳で上を向くとカカシが舌を出して、待ち構えていたので、ナルトはそのまま大人の粘膜を受け入れた。カカシとのキスは、いつも苦しい。カカシの舌が入ってくるだけで、ナルトの小さく狭い口内はいっぱいになってしまうからだ。とくに、こうした時のカカシは酷く興奮していて、わざと、ナルトの涙が零れてしまうようなキスをする。
「ごめーんね、意地悪な先生で。もう仲直りしよ?」
「…うん」
「ん。素直でいい子」
「……んなこと言われてもちっとも嬉しくねぇ」
「なんで?」
「バカにされてる気がするから」
ぷいっとナルトがそっぽを向く。
「ふふふ、それもナルトらしいね?」
「?」
「可愛いって言ったんだよ」
「きゃうっ」
剥き出しのナルトの臀部をカカシが揉み上げ始める。内部に入ったままのバイブがきゅるっとナルトのいいところを刺激した。
「カカシ先生、やぁん・・やだってば」
と、ナルトが訴えるのだが、カカシはナルトの襟首から覗くうなじにキスマークをつけることに夢中になっていて、ちっともナルトの言うことを聞いてくれない。
「ひゃう、さわっちゃだめってば・・、あ、あ、あん、あん…」
「ん…。やわらか」
「カカシせんせぇ…っ」
子供臀部を揉み扱くと、僅かに勃ち上がってた子供の性器が涙を零した。ビクビクとナルトが震えて痙攣すると、
「あれぇ、ナルト。気持ちよくて勃っちゃったの?」
とっくに気付いていたくせに耳元でわざとカカシが囁く。そのうえ「オレの腹にあたちゃってるよ?」なんて言うものだから、ナルトは真っ赤になってしまった。
「……カカシ先生のせいじゃん。カカシ先生が、変なさわりかたするからっ!」
「ふーん、変ってどんなふうに?」
「オレのおしりをやらしくさわっ…っぁん!」
ナルトが言いかけた台詞は、再びナルトの臀部を愛し始めたカカシに寄って遮られた。
「やめ、カカシ先生、本当にやめてってば」
あんあんと啼きながら、ナルトはカカシの首に腕を巻きつける。
「気持ち良い?」
「や、あん、あ、あ、あ、んんんっ」
「ねぇ、オレが、どんなふうにナルトのおしりをさわったのか答えてよ?」
「~~~変態ぃぃ……っ」
「それは光栄な褒め言葉だねぇ」
そのまま、中のバイブを抜き差しすると、あん、あん、と声を上げながら碧い瞳から幾粒も涙が零れ落ちる。それと一緒にぽたたた、と潤滑油が熱いナルトの体内で溶けて流れ出し床を汚した。
カカシの目の前でぴょこんと勃ち上がって震える、まだ先っぽに赤みのある性器に、カカシの口がにんまりと吊り上る。
「淫乱……」
「いやぁぁ…ちがうも…っふぇ…ぅ」
「ナールト?」
にんまり笑ってカカシはバイブを一気に引き抜くとつぷりとナルトの後孔に指を突き入れる。
「やぁあんんっ」
ショックで、ナルトの後孔が、ぎゅんとカカシの指を締め付ける。床に転がった、ナルトの腸液で濡れたバイブに、目を向けて、ナルトは不安そうに尋ねた。
「やだ、抜いてってば…。カカシ先生、きょ、今日ヤるの?」
「ここまで煽られたらシタいんだけど、だめ?」
カカシのスラックスはすでにテントをはっている。それを見て、ナルトはごっくんと喉を鳴らした。
「明日オレってば草取り任務じゃん…」
「ははは、それは辛いねぇ?」
「た、担当上忍だろ。それくらい把握しておけってばぁ…んっあ、動かしちゃだめぇっ」
ず、ず、ず、といっぺんに二本の指が抜き挿しされたので、だめ、だめ、とナルトがご機嫌をとるように、カカシの耳の裏にキスをして、すんすんと首筋に泣きつく。
そんな一挙一動、ナルトの行う行為そのものが、全てカカシの欲を煽っているとも知らずに。
「ヤベ…。ほんと止まらなくなりそ」
「ふぁ、ぁ、あ、あ…」
ナルトがカカシの首筋から顔を離して見上げれば、満面の笑みの大人。
「ナールト、それじゃあさ自分からチャイナ服脱いで?」
「え」
「できるでしょ。その胸の部分をガバーと開いちゃって?あ、もちろん色っぽくね?」
「んなことできるわけないじゃん。あっ、あっ、あん、あっ、あんん。やぁうっ……!?」
「ん~、いい声」
「あ、あ、あ、あんんんんっ!・・・や、もうイッちゃう!?」
「そうそうイカせちゃうよ。はやくしないと先生の指が挿ったままだよ~」
「ううう…」
前立腺を激しく責められて、ナルトはついに音を上げた。ぽやんとした顔のまま、お花の模様を象った留め金をぷちんぷちんと外していくと、胸部をあらわに肌蹴させる。薄っすらと上気した白い肌に、二個の突起。カカシは当然の如くそれを舐めた。
「やぁん!」
「ん、あまーい」
そして胸部を愛撫している間にも、後孔でナルトを愛することを止めない。
「やだっ、カカシ先生の嘘吐きっ。あっ、あっ、あっ」
「何が?」
「指抜いてくれるっていったじゃんんんんっ」
「ああ、そうだったね」
ナルトが悲鳴を上げると、カカシはあっさりナルトの下の穴から指を抜き出した。
「はぁ、はぁ、はぁ」
しかしナルトがほっとしたのも束の間、
「じゃあ、代わりに先生のおっきいの、ナルトの中に刺してあげるね?」
と、カカシがとんでもないことを言い出して、ぶすりと宣言どおりナルトの中に己の怒張を突き入れた。
「好きでしょ、ナルト。先生のおっきいの」
「ああんんん――――っ」
「ん、やわらかっ」
抱っこの姿勢のまま、カカシに挿入されたナルトが悲鳴を上げる。人形みたいに四肢を震わして、衝撃にナルトの身体が戦慄いた。
「きゃ、むんん、ん、んんんっ」
ナルトはそのまま、カカシにがくがくと揺すぶられる。両腕でカカシに腰を掴まれて、ナルトの膝は、自分の意思で膝を付くことないまま、上下した。
「はぁ、きもちい…っ」
感極まったカカシの声に、ナルトは薄っすらと瞳をあける。
「次は後ろからいっぱい可愛がってあげる」
だけど、少しだけ額に汗を掻いた恋人は無情なことを言ったからやっぱり見なければ良かったと後悔した。
「あん、あん、あんっんっん・・・・」
地面にうつ伏せに押し倒されて、バックから激しく犯される。ぐちゅぐちゅと精液とか、ナルトの腸液とかが混ざり合った淫猥な音が部屋中を満たして、ナルトはその時初めて、自分が明るい部屋でカカシと性交に及んでいることに気が付いた。こんなに周りが明るいというのに、臀部を高く上げて、大人が犯しやすいような体勢をとっている自分に羞恥を感じる。
「や、やらぁああ、カカシセンセ、カカシセンセ……!!」
「ん、どうしたのナルト?」
「で、電気。電気消してってば…!!」
「電気?」
「………お願いぃぃ」
普段のカカシなら優しく、ナルトの言うことを聞いてくれただろう。だけど、今のカカシの前に見えるのは、「恥かしい」と生理的な涙を零しながら、自分を見上げる、自分の精液でぐちゃぐちゃになった子供。
すでに襟元が大きく開いたお子さま用のチャイナ服は、すでにカカシによって胸部まで捲り上げられており、おざなりに衣服の役目をはたしている程度。
「……………ナルト」
「……カカシせんせぇ?」
「可愛い…」
「え…ぅふあっあっあっあっあんーーー?」
そのままカカシによる突き上げコースが開始されてナルトは床に手を突いて歯を食い縛る。
「あ、あんん、あん、あん……!」
その夜、ナルトは頭が真っ白になるまで、カカシに愛されて、ついでにいっぱい白い液体を身体の内側に受け取ることになる。カカシに射精された衝撃で、臀部を濡らして震える子供に興奮して、カカシが何回も性交に及んだためである。
次の日、草取り任務をするナルトをねぎらうように付き添う上忍の姿が見られたが、「変態!」「サイテー!」以外口を聞いて貰えなかったともっぱらの噂だった。
またこの夜以来、カカシがプレゼントだよーとナルトに衣服を渡すたびに脱兎の如く逃げられるようになったのは当たり前の展開。
とっくに気付いていたくせに耳元でわざとカカシが囁く。そのうえ「オレの腹にあたちゃってるよ?」なんて言うものだから、ナルトは真っ赤になってしまった。
「……カカシ先生のせいじゃん。カカシ先生が、変なさわりかたするからっ!」
「ふーん、変ってどんなふうに?」
「オレのおしりをやらしくさわっ…っぁん!」
ナルトが言いかけた台詞は、再びナルトの臀部を愛し始めたカカシに寄って遮られた。
「やめ、カカシ先生、本当にやめてってば」
あんあんと啼きながら、ナルトはカカシの首に腕を巻きつける。
「気持ち良い?」
「や、あん、あ、あ、あ、んんんっ」
「ねぇ、オレが、どんなふうにナルトのおしりをさわったのか答えてよ?」
「~~~変態ぃぃ……っ」
「それは光栄な褒め言葉だねぇ」
そのまま、中のバイブを抜き差しすると、あん、あん、と声を上げながら碧い瞳から幾粒も涙が零れ落ちる。それと一緒にぽたたた、と潤滑油が熱いナルトの体内で溶けて流れ出し床を汚した。
カカシの目の前でぴょこんと勃ち上がって震える、まだ先っぽに赤みのある性器に、カカシの口がにんまりと吊り上る。
「淫乱……」
「いやぁぁ…ちがうも…っふぇ…ぅ」
「ナールト?」
にんまり笑ってカカシはバイブを一気に引き抜くとつぷりとナルトの後孔に指を突き入れる。
「やぁあんんっ」
ショックで、ナルトの後孔が、ぎゅんとカカシの指を締め付ける。床に転がった、ナルトの腸液で濡れたバイブに、目を向けて、ナルトは不安そうに尋ねた。
「やだ、抜いてってば…。カカシ先生、きょ、今日ヤるの?」
「ここまで煽られたらシタいんだけど、だめ?」
カカシのスラックスはすでにテントをはっている。それを見て、ナルトはごっくんと喉を鳴らした。
「明日オレってば草取り任務じゃん…」
「ははは、それは辛いねぇ?」
「た、担当上忍だろ。それくらい把握しておけってばぁ…んっあ、動かしちゃだめぇっ」
ず、ず、ず、といっぺんに二本の指が抜き挿しされたので、だめ、だめ、とナルトがご機嫌をとるように、カカシの耳の裏にキスをして、すんすんと首筋に泣きつく。
そんな一挙一動、ナルトの行う行為そのものが、全てカカシの欲を煽っているとも知らずに。
「ヤベ…。ほんと止まらなくなりそ」
「ふぁ、ぁ、あ、あ…」
ナルトがカカシの首筋から顔を離して見上げれば、満面の笑みの大人。
「ナールト、それじゃあさ自分からチャイナ服脱いで?」
「え」
「できるでしょ。その胸の部分をガバーと開いちゃって?あ、もちろん色っぽくね?」
「んなことできるわけないじゃん。あっ、あっ、あん、あっ、あんん。やぁうっ……!?」
「ん~、いい声」
「あ、あ、あ、あんんんんっ!・・・や、もうイッちゃう!?」
「そうそうイカせちゃうよ。はやくしないと先生の指が挿ったままだよ~」
「ううう…」
前立腺を激しく責められて、ナルトはついに音を上げた。ぽやんとした顔のまま、お花の模様を象った留め金をぷちんぷちんと外していくと、胸部をあらわに肌蹴させる。薄っすらと上気した白い肌に、二個の突起。カカシは当然の如くそれを舐めた。
「やぁん!」
「ん、あまーい」
そして胸部を愛撫している間にも、後孔でナルトを愛することを止めない。
「やだっ、カカシ先生の嘘吐きっ。あっ、あっ、あっ」
「何が?」
「指抜いてくれるっていったじゃんんんんっ」
「ああ、そうだったね」
ナルトが悲鳴を上げると、カカシはあっさりナルトの下の穴から指を抜き出した。
「はぁ、はぁ、はぁ」
しかしナルトがほっとしたのも束の間、
「じゃあ、代わりに先生のおっきいの、ナルトの中に刺してあげるね?」
と、カカシがとんでもないことを言い出して、ぶすりと宣言どおりナルトの中に己の怒張を突き入れた。
「好きでしょ、ナルト。先生のおっきいの」
「ああんんん――――っ」
「ん、やわらかっ」
抱っこの姿勢のまま、カカシに挿入されたナルトが悲鳴を上げる。人形みたいに四肢を震わして、衝撃にナルトの身体が戦慄いた。
「きゃ、むんん、ん、んんんっ」
ナルトはそのまま、カカシにがくがくと揺すぶられる。両腕でカカシに腰を掴まれて、ナルトの膝は、自分の意思で膝を付くことないまま、上下した。
「はぁ、きもちい…っ」
感極まったカカシの声に、ナルトは薄っすらと瞳をあける。
「次は後ろからいっぱい可愛がってあげる」
だけど、少しだけ額に汗を掻いた恋人は無情なことを言ったからやっぱり見なければ良かったと後悔した。
「あん、あん、あんっんっん・・・・」
地面にうつ伏せに押し倒されて、バックから激しく犯される。ぐちゅぐちゅと精液とか、ナルトの腸液とかが混ざり合った淫猥な音が部屋中を満たして、ナルトはその時初めて、自分が明るい部屋でカカシと性交に及んでいることに気が付いた。こんなに周りが明るいというのに、臀部を高く上げて、大人が犯しやすいような体勢をとっている自分に羞恥を感じる。
「や、やらぁああ、カカシセンセ、カカシセンセ……!!」
「ん、どうしたのナルト?」
「で、電気。電気消してってば…!!」
「電気?」
「………お願いぃぃ」
普段のカカシなら優しく、ナルトの言うことを聞いてくれただろう。だけど、今のカカシの前に見えるのは、「恥かしい」と生理的な涙を零しながら、自分を見上げる、自分の精液でぐちゃぐちゃになった子供。
すでに襟元が大きく開いたお子さま用のチャイナ服は、すでにカカシによって胸部まで捲り上げられており、おざなりに衣服の役目をはたしている程度。
「……………ナルト」
「……カカシせんせぇ?」
「可愛い…」
「え…ぅふあっあっあっあっあんーーー?」
そのままカカシによる突き上げコースが開始されてナルトは床に手を突いて歯を食い縛る。
「あ、あんん、あん、あん……!」
その夜、ナルトは頭が真っ白になるまで、カカシに愛されて、ついでにいっぱい白い液体を身体の内側に受け取ることになる。カカシに射精された衝撃で、臀部を濡らして震える子供に興奮して、カカシが何回も性交に及んだためである。
次の日、草取り任務をするナルトをねぎらうように付き添う上忍の姿が見られたが、「変態!」「サイテー!」以外口を聞いて貰えなかったともっぱらの噂だった。
またこの夜以来、カカシがプレゼントだよーとナルトに衣服を渡すたびに脱兎の如く逃げられるようになったのは当たり前の展開。
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ここは二次創作小説置場です。無断転載は禁止。本物のカカシ先生とナルトくん、作者様とは一切関係がありません。苦手な人は逃げて下さい。
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仔猫ちゃんたちがキーワードから記事を探索してくれます。
管理人の生態
自己紹介
名前 空気猫、または猫
職業 ノラ
趣味 散歩・ゴミ箱漁り
餌 カカナル
夢 集団行動
唄 椎名林檎
性質 人間未満
日記 猫日和
ある日、カカナルという名のブラックホールに迷いこむ。困ったことに抜け出せそうにない。
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